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創立!?三ツ星生徒会(4) の商品レビュー

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心地良い完結

メインヒロインは幼馴染みの元に行っちゃうし、恵と駄神様の秘密はバレちゃうしで、結構とっ散らかった展開を見せていたが、これがなかなか見事に収まったというか、実に心地良い結び方に繋がって大団円を迎えた第4巻、完結編である。前巻を受けての葛城さんとの葛藤と体育祭の準備に忙殺される序盤、...

メインヒロインは幼馴染みの元に行っちゃうし、恵と駄神様の秘密はバレちゃうしで、結構とっ散らかった展開を見せていたが、これがなかなか見事に収まったというか、実に心地良い結び方に繋がって大団円を迎えた第4巻、完結編である。前巻を受けての葛城さんとの葛藤と体育祭の準備に忙殺される序盤、駄神様に思わぬ転機が訪れる中盤、まさかのヒロイン交代とファンタジーな展開を見せた終盤、これら3段重ねの畳み掛けの中に恵や葛城さんといった、シリーズ後半の主だった面々の心情が折り重ねられていく構成に引き込まれて次をどんどん読みたくなる面白さがあった。やや重苦しくて切ない心持ちが次第に和解というか理解に転じていく流れが良い。聞いただけでは到底信じられない駄神様のことも実体(これがまた実にご立派というか豪快な“真の姿”を見せてくれる)を見れば納得というもの。むしろ、それでも普段と変わりないやり取りを繰り返す恵と駄神様に思わず笑っちゃうのは葛城さんだけではあるまい。読み手も心地良く綻ぶ場面である。葛城さんが、その仮面の下に隠していた本当の気持ち、“女帝”にあるまじき健気で可愛らしい一面を晒して本当の自分を見せる姿も好ましい。『古今東西、乙女の祈りに勝るパワーアップアイテムはないのう』は笑える名言である。実は冒頭(プロローグ)で恵の近未来が描かれているのだが、これを最後に回してエピローグとした方が効果的だったかな?という気もしたし、恵や四月さん(今回は完全な脇役)が、なぜ駄神様を視覚できたのかが最後まで曖昧だったことなど、極々一部で未消化な部分も無くはないのだが、全体を通して上手く収まっているし、3高連立(?)の寄せ集め集団だった生徒会がああも一丸となった姿を見れただけでも心温まるシリーズだったと思う。欲を言えば葛城さんの“クリスマス・イヴ”が見たかったかも。

DSK

2010/09/18

何度読み返しても泣ける。その弐 主人公はヒロインの誰と結婚したのかが 非常に気になる。誰ともとれる表現だから。 葛城さんじゃよね?

Posted byブクログ