警官の血(下) の商品レビュー
なるほど。 三代の警察官の異なる職務内容、姿勢、過去との関係を通して、警察社会における正義とは何かを問う大作でした。 三人の祖父の同僚、駐在所の近所に住む人々の変化に富む関わり方が絶妙な小道具となって、物語に厚みを出しています。力作だなあ。
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3代続く警察一家の話。組み立てはとても緻密で読んでて飽きない。警察という組織の複雑さや、組織に振り回される正義感。物語に引きつける要素としては、たぶん人が本来持っている道徳観への共感なのか 続編(警官の条件)が必ず読みたくなるはず。
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最後の最後の最後になってようやくこの作品の言いたいことが少しわかった気がする。 もう少し読書経験値を上げてから読むべきだった。
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親子三代に渡る、警察官の物語。 数年前にこのミスに選ばれた作品らしい。 見せ場はそれぞれの時代にある。 特に2代目の民雄がPTSDにかかってしまい、立ち直ったが、またまた発症して、自ら事件に巻き込まれて命を落とす。 そして3代目の和也。現代においての警察官の正義のとらえ方が問われ...
親子三代に渡る、警察官の物語。 数年前にこのミスに選ばれた作品らしい。 見せ場はそれぞれの時代にある。 特に2代目の民雄がPTSDにかかってしまい、立ち直ったが、またまた発症して、自ら事件に巻き込まれて命を落とす。 そして3代目の和也。現代においての警察官の正義のとらえ方が問われている。 読後、親子3代に共通する正義とはなにか?正義のありかたについて考えさせらた作品となりました。
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そういやミステリだったっけ、という。謎の結果が大切なのではなく、謎を巡る3代の警官達の生き様の話だった。読み応えが異常。
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親子三代にわたる謎解きというよりも、警察大河小説として読んだほうがよい。その時代時代を背景として、一人の警察官が警察官たろうとするが、その資質により組織に求められる役割に翻弄される姿を繰り返し描いているのが良い。
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民雄の、苦しんだ挙句ようやく取り戻した平穏な生活から始まり、やがて和也の章に移る下巻を読み終えて、明かされた事実が重い。 すべての罪は相対的なものだ。いくつもの事件が秤にかけれて処理されている。 そうだとしても、当事者にしてみたら、、、無念。 二人とも、真相に行き着いて父は祖父...
民雄の、苦しんだ挙句ようやく取り戻した平穏な生活から始まり、やがて和也の章に移る下巻を読み終えて、明かされた事実が重い。 すべての罪は相対的なものだ。いくつもの事件が秤にかけれて処理されている。 そうだとしても、当事者にしてみたら、、、無念。 二人とも、真相に行き着いて父は祖父は立派だったとわかったことは救い。 やつのことは許せん‼︎一読書として。 よくも退官までしゃあしゃあと勤めたな‼︎だからって殺していいのか? 久しぶりの長編、大変読み応えあり引き込まれました。 で、ここから警官の条件に繋がるのに、先に読んじゃったから。 これ読んでからだともっともっと入り込めたなあ。 もう一度読み直そう。
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孫が警官になる事は題名通りわかったが、チョット恋愛模様が切ない。人間は基本的にはグレーでありそれに馴染むかどうか---。と思う。
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おもしろかった。天王寺駐在所も見に行ってしまった(笑)時代の移り変わりや、上野界隈の歴史とか大変興味深かった。そして私の好みは清二だなー。
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解決編。事件結末自体には物足りなさを感じた。 もっと陰謀渦巻くような内容かと思ったのだけれど。 これは事件そのものより警官三代の、 そして、父親を見て育った子供にフォーカスした物語なのだな。 民雄も和也も、それぞれ父親の背を見て警察官になり、 父の、祖父の死に対する疑問を解き明かしていく。 清二の世代で青年だった人が、 民雄の世代では中年になり、 和也の世代では老年、人によっては鬼籍に入り。 そういえばこの人居たなあ、 とじっくり見比べて行くのも面白い。 和也の章はちょっと展開が急かなと思う。 加賀谷が捕まるあたりからどうも急ぎ足な感じが。
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