黒方の鬼 の商品レビュー
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「陰陽ノ京」シリーズ(電撃文庫)の番外編第1弾。本編の慶滋保胤ではなく、賀茂三榮が主人公を務めます。 三榮と吉平は、陰陽頭の賀茂保憲から任務を受けることになります。左大臣・藤原実頼が、何者かの呪詛を受けているので、ひそかにその護衛をしつつ、呪詛をおこなった者を突き止めるのが、今...
「陰陽ノ京」シリーズ(電撃文庫)の番外編第1弾。本編の慶滋保胤ではなく、賀茂三榮が主人公を務めます。 三榮と吉平は、陰陽頭の賀茂保憲から任務を受けることになります。左大臣・藤原実頼が、何者かの呪詛を受けているので、ひそかにその護衛をしつつ、呪詛をおこなった者を突き止めるのが、今回の彼の仕事です。さらに保憲は、実頼と桔梗という西国の女との間に、藤乃という隠し子がいるという秘密を打ち明けます。 その後三榮は、鬼と戦う藤乃と遭遇します。藤乃によれば、「長虫」という名のこの鬼こそ、藤乃の母・桔梗を殺し、実頼に呪詛をかけているとのこと。鬼が源朝治という官人の屋敷にいることを突き止めた三榮は、そこで鬼と戦い、見事封じることに成功します。 しかし、事件はこれで終わりとはなりませんでした。三榮が鬼と戦っているちょうどそのとき、吉平と貴年が実頼の屋敷に入る桔梗の姿を目にします。さらにその後、実頼は呪詛を受けて、床に臥してしまうことになります。昨夜三榮が封じた鬼は、長虫が作り出した別の鬼にすぎなかったのです。 守屋長虫は、藤原純友の乱が平定された後、ふたたび朝廷に刃向おうとした西国の外法師でした。しかし彼の企図は桔梗によって阻まれることになります。桔梗を恨んだ長虫は、彼女の魂魄を捕らえ、さらに実頼を呪いによって殺そうとします。 桔梗の魂魄を人質にとられて三榮は対応に苦慮しますが、最後は三榮と兼良の連携により、長虫を倒すことに成功します。 「メディアワークス文庫」は「電撃文庫」の兄貴分に位置づけられるレーベルだと思うのですが、三榮のキャラクターが立っていることもあり、本編シリーズよりもエンターテインメント性が高いように感じました。
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主役が保胤から、甥である光榮に入れ替わった続編? 安倍晴明は出張中なので、物語的には5巻の直後。 藤原実頼邸で発見された呪符。 政治絡みを懸念した保徳は、光榮と兼良に調査を依頼する。 警護中に光榮が出会った藤乃という異国の娘。 可愛らしい百鬼夜行もどきも登場するし、 光榮と兼良の...
主役が保胤から、甥である光榮に入れ替わった続編? 安倍晴明は出張中なので、物語的には5巻の直後。 藤原実頼邸で発見された呪符。 政治絡みを懸念した保徳は、光榮と兼良に調査を依頼する。 警護中に光榮が出会った藤乃という異国の娘。 可愛らしい百鬼夜行もどきも登場するし、 光榮と兼良の面倒くさい関係なんかも面白い。 人との繋がりや思いを描いている部分は変わらないんだけど 史実を絡ませて、より政治色が強くなってます。 これは続きが楽しみです。
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陰陽師の賀茂光榮(みつよし)と住吉兼良(かねら)が左大臣・藤原実頼を呪詛する者を調査する。 実頼を守ろうと鬼と戦っていた左大臣の隠し子の藤乃と出会う。 安倍晴明の息子・吉平とその友人・貴年(周囲は少年と勘違いしているが実は少女) この二人も左大臣を警護。 光榮と兼良は、 ...
陰陽師の賀茂光榮(みつよし)と住吉兼良(かねら)が左大臣・藤原実頼を呪詛する者を調査する。 実頼を守ろうと鬼と戦っていた左大臣の隠し子の藤乃と出会う。 安倍晴明の息子・吉平とその友人・貴年(周囲は少年と勘違いしているが実は少女) この二人も左大臣を警護。 光榮と兼良は、 仲は悪いが、要するにこの二人、良く似ている
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「陰陽の京」のスピンオフ作品。文庫を変えて登場です。 住吉兄弟がもっと出てくることを望みます。 他、「雪逢の狼」
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陰陽の京のスピンオフ。 左大臣が呪詛を受けている事が分かり、2人の導士が調査に出る。 電撃、と思って読めばおもしろい。
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この人の「陰陽ノ京」のシリーズ好きなんです。 とかいいつつ、実は、この人の作品「陰陽ノ京」シリーズしか読んでないのですが。 これはそのサイドストーリーみたいなお話です。主人公が、加茂 光榮。雰囲気は、同じでうれしいです。話の展開自体は、なんとも、のんびりした感じです。 まだ、1...
この人の「陰陽ノ京」のシリーズ好きなんです。 とかいいつつ、実は、この人の作品「陰陽ノ京」シリーズしか読んでないのですが。 これはそのサイドストーリーみたいなお話です。主人公が、加茂 光榮。雰囲気は、同じでうれしいです。話の展開自体は、なんとも、のんびりした感じです。 まだ、1巻目ということで、みんな顔見せ的な意味もあるのかなぁと思います。 前作からは、2~3年たっての刊行です。 まぁ、ゆっくりのペースでいいから、これからもかき続けてくれて、「陰陽ノ京」の続きも、読めたらいいなぁ。
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安倍晴明と慶滋保胤の活躍を描いた「陰陽ノ京」のサイドストーリー的な本。不在の安倍晴明に代わって賀茂光榮と住吉兼良が主に活躍します。 陰陽師の活躍を描くシリーズですが、派手すぎず地味すぎずな塩梅がちょうどいい感じ。
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しばらく陰陽ノ京の新作が出ないと思っていたら、サイドストーリーというかスピンオフとして月風譚が登場したのはうれしいですねぇ。しかも、どちらかというとこちらの方がより好みかも。ですが、本編?の陰陽ノ京を読んでいないと面白さが少し半減するのも確か。両方合わせて読むべしですね。
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京の都を舞台に、左大臣への呪詛をきっかけに展開する複雑に絡み合う親子の愛憎の物語。 といって、あらすじに直すのが難しいお話。 陰陽の都の外伝で、陰陽寮の2人を中心として書いている。 この時代の貴族社会の血縁関係はややこしいものだが、そのややこしさが愛憎のややこしさにも反映して、...
京の都を舞台に、左大臣への呪詛をきっかけに展開する複雑に絡み合う親子の愛憎の物語。 といって、あらすじに直すのが難しいお話。 陰陽の都の外伝で、陰陽寮の2人を中心として書いている。 この時代の貴族社会の血縁関係はややこしいものだが、そのややこしさが愛憎のややこしさにも反映して、ここで書かれる血縁の絆も複雑だ。 ただ、いろんなところに愛情とか心残りの思いとか、伝わるところがあって、結構胸に迫るものがありましたよ。 こういう風に、オカルトがナチュラルに出てくる背景のものは「死に残した思い」というものを書くには都合の良い環境だと思うのだけれど、死ぬときにどのようなことを考えるか、今の自分を少し考えますな。
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