サーカス物語 の商品レビュー
永遠の少女・矢川澄子女史訳だからかもしれないけど、言葉遣いがとっても詩的でモダンだな~・・・。 ハッピーエンドのはずなんだけど、どこか不安で寂しく感じたな・・・。 落ちぶれたサーカス団とエリは時代の波を生き抜けるのか。
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真島昌利の『煙突のある街』という歌を思い出しながら読んでた。重い話だった。 エンデの話は、『モモ』といい、児童書の体裁をとった哲学的な話と感じる。 ジョジョとエリの関係性が好き。
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サーカスワゴンの近くにある工場の公害のせいで障害を持って生まれた孤児エリを保護した団員達は、サーカス一座かエリか選択を迫られている。できる仕事は少ないが純粋で優しいエリ。冷たく苦しい現実世界と華やかでロマンチックな空想世界が交錯する。 最後、団長の道化ジョジョの語りでみんなは失われた創造の王国を取り戻し、エリと一緒にいることを選び、容赦ない現実(ブルドーザー)と対峙する。
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きたるべき世界は幻想からしか生まれない みずからつくりだすもののなかでこそ ぼくらは自由なのだ。 p.192 いいか 愛と自由とあそびの三つを手に入れたものだけが しんから心おきなくふるまうことができるのだよ。 p.196
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満足を約束しながら際限なく拡大する貪欲な蜘蛛の巣に抗する愛と共感の物語。モモの裏。やさしくはない。 司修の迫力ある挿絵が忘れがたい。
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戯曲。切なくて哀しいけど優しい物語。誰とも出会わずひとりだけど不死でいるのと、限りある命でも愛するものを見つけられるのと、どっちが幸せ?
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エンデの思想が色濃く出ている戯曲。劇中劇と(物語中の)現実世界が溶け合ってゆくさま、鏡の精、ガラスの塔に住む不老不死のお姫様、悪を象徴する蜘蛛、呪いのためすべてを忘れてしまった王子様など、興味深いモチーフがいっぱい。先に「闇の考古学」を読んでおいてよかった。 この物語は入れ子構造になっていて、外側の物語は、落ちぶれ、馬もテントも質に入れてしまったサーカス団が、当面の宿である空き地からも工事のために追い出されようとしている話。内側は、サーカス団の一人が語る、王子とお姫様の恋物語。外側の物語と内側の物語は壷の外側と内側のような関係で、王子とお姫様の物語は、サーカス団のメンバーの魂の物語となっており、王子と姫を陥れる悪役はまた、サーカス団を窮地に陥れる悪役と本質的な部分で重なる。 だから、王子と姫が悪役の奸計を打ち破って結ばれた時、サーカス団のメンバーは人としての矜持を取り戻し、結果的に立ち退きを迫る重機と相対峙することになる。そしておそらくは潰されるだろう。彼らは確かに「現実」の世界では敗者に見えるかもしれないが、魂のあり方から見ると、完全な勝者だ。 この結末について、作者のエンデは何も感情的な言葉を挟んでいない。それがかえって、彼らの高貴さを引き立たせ、魂の勝者が現実世界では敗者になってしまうやり切れなさをひしひしと伝えてくるのだ。
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エンデ好きの私には、たまらない モモとジロラモの話なのかな?と思わせる・・・ 少しさみしく、心に残る作品です。
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崩れ行く音、迫り来る音。 大切なことの前に立ちはだかるのは、容易ではない。 物語を演じましょう。 壮大な、心の中の、サーカス。
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高校時代を費やした1冊です。戯曲のこの演劇をするために、3年間の青春を費やしました。でも、ここで語られる愛の本当の意味がわかったのは、ごく最近のことかもしれません。。。
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