完全なる沈黙 の商品レビュー
「彼女を死なせた。死なせてしまった」血に濡れた両手を差し出しそう告げたのを最後に、容疑者は完全に口を閉ざした。浴槽の中で見つかった内縁の妻の死体。見かけどおりの単純な事件なのか、それとも…すべての鍵はその沈黙の中にある。事件関係者、警官、検察官、弁護士、それぞれに過去を背負う登場...
「彼女を死なせた。死なせてしまった」血に濡れた両手を差し出しそう告げたのを最後に、容疑者は完全に口を閉ざした。浴槽の中で見つかった内縁の妻の死体。見かけどおりの単純な事件なのか、それとも…すべての鍵はその沈黙の中にある。事件関係者、警官、検察官、弁護士、それぞれに過去を背負う登場人物が織りなす迫真の群像劇。緻密な構成と真実を追う者たちへの温かな眼差しが光る現役弁護士作家渾身のデビュー作。 もっと早く読んでおけばよかったと思わせる出来。派手さはないが堅実なカナダ産のリーガル・ミステリ。
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本屋で帯を見ると 「ディーヴァー絶賛!」みたいなことが書いてあったから 読んでみました。 何だろう、すごく読みづらかった。 文章はキレイだし、見せ方も悪くないと思うんだけど、 登場人物がやたらと多いし、いかにも伏線です、と いっぱい張ってみたものの、回収しきれてない感じ。 あとは人間ドラマの方に重点が置かれていて事件自体は 結局、大したことない。(人間ドラマが悪いわけではない。) 何か、本作の主人公2人の続編を書くのを狙ってるのかなぁ、 と途中からすごく思った。 最後まで読んだけど、がっかり。 ありきたりすぎませんかねぇ。
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なんでこの本を読むことにしたのか思い出せないんだけど...。 主人公と呼べる人物が複数出て来て、ちゃんと意味ありで場面&メイン人物が切り替わります。置いてかれた気分なく、いい感じのテンポで切り替わります。 謎は納得できる形できちんと解明されます。 舞台がカナダ:トロント...
なんでこの本を読むことにしたのか思い出せないんだけど...。 主人公と呼べる人物が複数出て来て、ちゃんと意味ありで場面&メイン人物が切り替わります。置いてかれた気分なく、いい感じのテンポで切り替わります。 謎は納得できる形できちんと解明されます。 舞台がカナダ:トロントなので、バックでずっと流れる「メイプルリーフス」の不調からスタンレーカップ獲得までの軌跡。 正直、ストーリーには全く影響ないんだけど、ホッケーがわかんなかったら、この本の面白さは3分の1くらいになります。 登場人物が常に語る「メイプルリーフス」。 どんなチームか、どんな状況か、そしてスタンレーカップって何か? それがわからなかったら、イラっとするだろうな、読んでて。 その辺を一応は理解できたので、この本の評価は他の人より高いです。普通に面白い本でした。
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ページ数の多さは内容の豊富さではない。メインストーリーは、変化なし・個性なし・驚きなしの退屈三点セット。そこに加害者を取巻くキャラのどうでもいい動きが幾重にもまとわりついてるため、すごいボリュームに見える。こうした無駄な逸話の数々は群像劇ファンでさえも辟易するだろう。 沈黙を...
ページ数の多さは内容の豊富さではない。メインストーリーは、変化なし・個性なし・驚きなしの退屈三点セット。そこに加害者を取巻くキャラのどうでもいい動きが幾重にもまとわりついてるため、すごいボリュームに見える。こうした無駄な逸話の数々は群像劇ファンでさえも辟易するだろう。 沈黙を貫く男というありがちな設定の場合、脇役キャラが加害者・被害者の背景に迫るのが常套手段だと思うが、本作品にそういうストーリーの厚みは見られない。刑事、弁護士、検察官等が己の職務にこだわって動いているだけで、事件そのものを掘り下げて描こうとしていないのだ。 やや重の有名作品のパッチワークみたいで、作者のオリジナリティが感じられない。故に作品にも共感できない。一見重厚そうなミステリに思えるが、よくよく読むと一度にいろんなことをやろうとして、どれも中途半端に終わった感じ。作者の前身が編集者という事実を鑑みればそれも納得かな。デビュー作というハンデを差し引いても、おそらくリピートはしないだろう。
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「彼女を死なせた。死なせてしまった」そう告げたのを最後に、容疑者は完全に口を閉ざした。事件関係者、警官、検察官、弁護士、それぞれに過去を背負う登場人物が織りなす迫真の群像劇。現役弁護士作家のデビュー作。 よく書かれているけどあまり意外感がない。
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カナダ人現役弁護士が書いたデビュー作。殺人事件の容疑者として逮捕された有名なラジオ番組の司会者が自分で指名した弁護士にも口をきかずにすべての指示は筆談でするということから邦題がつけられた様子。主要な登場人物も割と多いし殺人事件以外のサイドストーリーもいくつもあるのにごちゃごちゃ混...
カナダ人現役弁護士が書いたデビュー作。殺人事件の容疑者として逮捕された有名なラジオ番組の司会者が自分で指名した弁護士にも口をきかずにすべての指示は筆談でするということから邦題がつけられた様子。主要な登場人物も割と多いし殺人事件以外のサイドストーリーもいくつもあるのにごちゃごちゃ混乱もせずにスッキリ読めて面白かったです。
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