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ああ。二十五年 の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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2022/05/21

第一部はエッセイ。前半はベトナム、イスラエルについての文章が多い。後半になって少し面白くなる。 第二部はインタビュー。

Posted byブクログ

2019/05/10

開高健のエッセイ? ごった煮。編集もクソもあったもんじゃない。本人がインクで書いたものもあれば講演やインタビューからの書き起こしもぜんぶまぜこぜ。本人言うならちゃっちゃめちゃくちゃ。まあ読む方の頭の切り替えにはいいけれど。 開高健という作家はあまりに頭が良すぎて(人それを現代躁鬱...

開高健のエッセイ? ごった煮。編集もクソもあったもんじゃない。本人がインクで書いたものもあれば講演やインタビューからの書き起こしもぜんぶまぜこぜ。本人言うならちゃっちゃめちゃくちゃ。まあ読む方の頭の切り替えにはいいけれど。 開高健という作家はあまりに頭が良すぎて(人それを現代躁鬱やなんや知らん英字、ADHDとかなんやら)、酒を飲まずば仕事にならぬといったきっと最後の勤め人であり作家なんだろう。文庫の最後に畳みかけられるベトナム捕虜になった話、これはその当時の報道を知らないものであればきっと熱読するのは不可能だ。それだけ熱があり、きっとつかれてしまう。 例えば釣りの話。女の話。海外旅行の話、文筆家としてのくるしみやたのしみ。酒の話。そここではさまれる口頭の書き起こし。これは開口健の詰め合わせだ。本として何の流れもない。これが開高か。それとも編集の適当さか。 たくさんの素晴らしい言葉があった。 それでも、 紡ぐ順序や意識があってはじめて生きるものだと思った。編集の仕事はときに作家の仕事に匹敵する、いやそれ以上のはずなのに。

Posted byブクログ

2015/09/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1958〜1983年までの二十五年間のエッセイ、 91編。 どこから読んでも、開高節。 ぎゅっとつまった、濃厚で、知的で、ユーモラスで 独特のリズムが流れる美しく愉しい文章。 創作の苦労、秘密、旅のよさ、人生の豊かさが たっぷりと堪能できる。 心がやんちゃに暴れだすときもあり、 しんみり反省させられることもあり、 ほんのりと妖しくそぞろ気分にもなる。 やはり、この人の文章は魅力的だ。

Posted byブクログ

2011/09/15

本の魅力って何だろうっていうのは個々に具体的にこれだと言ってもいいし抽象的にでも思い描くそれが自分にとってすごく魅力的であればいいと思う。著者はそこをこんな風に書く。私は焼跡と闇市の中でパン焼工、施盤見習い工をし、学校へもいかないで町工場を転々と歩いた。この頃の読書は飢えに出会っ...

本の魅力って何だろうっていうのは個々に具体的にこれだと言ってもいいし抽象的にでも思い描くそれが自分にとってすごく魅力的であればいいと思う。著者はそこをこんな風に書く。私は焼跡と闇市の中でパン焼工、施盤見習い工をし、学校へもいかないで町工場を転々と歩いた。この頃の読書は飢えに出会ったり人に殴られたりするのとおなじようなほとんど肉体的といってよいような経験だった。活字が肉や脂をつらぬいて骨に食い込み響いてくるのであった。活字がたってくる作品は、何が、どのように書かれていようとそのことだけで恐るべき作品であると、頭や心よりさきに眼が教えてくれたのである。頭や心より先に「眼」が教えてくれたというのはこの作家の本音であり芯である。作風がそれを物語っている。人間ってそこまでするんだ。っていうくらい飢えて苦しんで表現する。そういう本に出会えたときああよかったと心底思う。

Posted byブクログ