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強欲社会主義 の商品レビュー

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2011/06/12
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[ 内容 ] 日本を抜いて世界第二の経済大国が目前となった中国。 社会主義を標榜しながらも、豊かになりたいという人間の欲望と激しい競争の上に成り立っているのは資本主義と同じである。 それが異質に見えるのは経済発展を最優先する国のあり方、豊かさを手に入れるためには手段を選ばない人々のどん欲さ、といった「強欲」にあるのではないか? こうした強欲が中国国内に収まってくれていれば「対岸の火事」ですむが、ヒト、モノ、マネーに混じって溢れ出してきた。 世界はこの強欲とどう向き合えばよいのか。 [ 目次 ] 序章 日本最大のマイノリティー・中国人 第1章 十三億人が世界経済に参入した―肥大化していく欲望 第2章 外に向かう中国―溢れ出した強欲 第3章 中国的スタンダードとは何なのか?―強欲の正体 第4章 中国人の自己認識―強欲を映す姿見 第5章 普通になれない大国―強欲社会主義の強さと限界 終章 日本は中国とどう向き合うか [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2010/05/27

日本人の200人に1人は中国人。2008年までの10年間に46,000人が日本国籍を取得している。 ユニクロがメイドインチャイナの負のイメージを払拭した。 買い手としての存在感も大きくなってきている。 アフリカでは札束外交をしている。 円借款は2007年で終了した。 米国政府高官...

日本人の200人に1人は中国人。2008年までの10年間に46,000人が日本国籍を取得している。 ユニクロがメイドインチャイナの負のイメージを払拭した。 買い手としての存在感も大きくなってきている。 アフリカでは札束外交をしている。 円借款は2007年で終了した。 米国政府高官にも中国系が入りこんできた。 中国にとって国際化とは長い歴史を見てもわかるように、異なる民族や文化を受け入れることであり、自分が外に出て行って海外のスタンダードに合わせることではない。中国の思想が世界の中心でその文化、思想が最も価値が高いと強調されている。 毒餃子、偽物天国、低モラル。 死刑は犯罪抑止力のために必要。 自粛という概念はない。 鳥の巣世代は自分たちがこれまで生きた改革開放時代を肯定しその政権である共産党を熱烈に支持する一軍であり、文化大革命に熱狂した紅衛兵とある意味通底するところがある。 オーストラリアとの関係はよくない。

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2010/03/16

I think that the author writes about China from a neutral standpoint. I mean Mr. Yukawa mentions both bright sides and dark ones about the h...

I think that the author writes about China from a neutral standpoint. I mean Mr. Yukawa mentions both bright sides and dark ones about the hybrid country between communism and capitalism. People's Republic of China is so-called maverick in the international society. Beijing often defies international customs. However, Chinese-style regime is practical and efficient as long as public demands are satisfied.

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2010/01/04

中国という強い生命力、繁殖力を持った新しい種が地球の生態系を変えつつあり、この押し寄せてくる強欲社会主義とどう向き合うべきか、世界中が模索しているのである。 十三億人が世界経済に参入してきた。 このインパクトを世界は支えきれるのか。 日露戦争前夜、合衆国大統領セオドア・ルーズベ...

中国という強い生命力、繁殖力を持った新しい種が地球の生態系を変えつつあり、この押し寄せてくる強欲社会主義とどう向き合うべきか、世界中が模索しているのである。 十三億人が世界経済に参入してきた。 このインパクトを世界は支えきれるのか。 日露戦争前夜、合衆国大統領セオドア・ルーズベルトは ロシアが独裁制であったため、民主化した日本には勝てないと 予測して的中させたが、数年前までは同様に 中国もその共産党独裁体制であるが故に 経済成長は続かないという予測が大勢を占めていた。 だが、意外に中国共産党はしたたかに「強欲な」社会主義を 世界に通用させてしまった。 安全性やモラルの欠如、政治の不当な介入、人権問題など 不透明な部分も多いが、あまりの影響力の大きさに アメリカもEUも強気に出られないのが現状だ。 また、中国がアフリカ諸国で行っている、 腐敗した政府に対する援助を通して資源と影響力を獲得する手法も 公に非難を浴びるには至っていない。 なぜなら現在の先進諸国も過去には同じようなことを 発展の過程では行ってきたからだ。 古くはスペイン、ポルトガルに始まり、イギリス、フランス、 オランダ、そしてアメリカ。 皆植民地支配を広げるために多かれ少なかれ 非道なことを行ってきた。 遅れて植民地競争に参加した日本、ドイツ、イタリアなどは、 時流に乗り損ねたから侵略者との非難を受けた。 今、100年遅れて市場に参入してきた中国は、 計算ずくで無作法さを演じているように見える。 これを非難し、排除するには中国はあまりにも大きすぎるのだ。 世界経済や環境に対するインパクトが破壊的で、 世界はこれを扱いかねている。 本書では第一章から第五章で、2009年現在での中国の脅威を 客観的に伝え、最終章で日本のこの困った隣人との付き合い方を 提示しているが、筆者は中国崩壊説をとらず、発展を続ける中国と 積極的に交流を深め、共存していくという現実的な対応を説く。 「強欲種」と「友愛種」の共生などという甘い言葉で 締めくくっているのには失望した。 なにしろチベットや新彊ウイグルで民族浄化に等しい弾圧を加え、 台湾の併合を執拗に狙っているような国家なのだ。 日本はいいように利用され、侵食されてしまうのではないか。 共産党体制が続く限りは、どんなに資本主義の皮を被っていても 信用してはいけない。

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