数学10大論争 の商品レビュー
数学史上の論争(なかにはそうとも言えないものもあるが)を10組解説してある。一般向けで数式はほとんどなし。ほとんどがよく知られたものだが、初めの方は先取権争いが多く、近代に近ずくに連れ数学感の相違に由来するものが多くなる印象。私はポアンカレとラッセルの部分が一番面白かった。 著者...
数学史上の論争(なかにはそうとも言えないものもあるが)を10組解説してある。一般向けで数式はほとんどなし。ほとんどがよく知られたものだが、初めの方は先取権争いが多く、近代に近ずくに連れ数学感の相違に由来するものが多くなる印象。私はポアンカレとラッセルの部分が一番面白かった。 著者は数学者でなく物理の修士号をもっているサイエンスライターだが、十分緻密によく調べて、よくわかって書いている感じがする。著者の前書きを見る限りではフランス語もドイツ語もよくわかるわけではないようだが、大戦前はヨーロッパの文献が多いだろうにどうしてるんだろうな。
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おもしろそうなんだけど如何せん訳が分かりにくい! という感想のまま最後のページにきてしまった本でした…このわかりにくさはもちろん訳のせいだけじゃなくて私の数学の知識がカラッカラだからです……
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いい感じに数学論争がまとまっている。 利権争いなどは興味範囲外なのでどうでもいいとして、絶対主義vs可謬主義の論争点の気になるポイントがまとまっている。ポアンカレ、エルミートが中立? しかし、またクロネッカーの異常な性格の悪さの描写は記述者の我らがカントールへの思い入れ故か、果たして真実なのか。(笑) 論理主義:ライプニッツ→フレーゲ→ラッセル 絶対主義 直観主義:クロネッカー→ポアンカレ/ブラウワー - 可謬主義 - 相対論/量子力学 ルネ・トム 形式主義:カントール→ヒルベルト→ツェルメロ - 絶対主義 - 鍵は直観主義と形式主義の間にある、、、気がする。 Poincare - 数学的な発明 Thom 1990 - The Structure of Sbientific revolutions (T. Kuhn)
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デカルトを超えることができないでいました。 本書を読めば、なんとなく超えることができるような気がしました。 10個は次のとおり。 タルターリア*カルダーノ デカルト*フェルマ ニュートン*ライプニッツ ベルヌーイ兄弟 シルヴェスター*ハクスリー クロネッカー*カントル ボレル*ツェルメロ ポアンカレ*ラッセル ヒルベルト*ブラウエル 絶対主義者・プラトン主義者*可謬主義者・構成主義者 分ったのは、デカルトの項だけでしたが、 難しい理論を理解するのに、論争はとても役に立ちます。 論理の弱点をついて、その反論がどういう水準のものかで、 何を考えていたかが分かるという。 質疑応答のようなものとして読んでもよいし、 人間性を楽しみながら読んでも良い。 2つの楽しみ方があると思います。
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