午前4時、東京で会いますか? の商品レビュー
最初の手紙は、フランス在住の中国人 女性のシャンサから始まる。 その内容がかなり重いが、それに対する日本に住むフランス人リチャールの返事が、伸びやかな感じで救われる。 二人の手紙は二人の過去、二人の先祖、二人を取り巻く人々、歴史、文化、そして未来をみすえて終わる。 多々、この訳...
最初の手紙は、フランス在住の中国人 女性のシャンサから始まる。 その内容がかなり重いが、それに対する日本に住むフランス人リチャールの返事が、伸びやかな感じで救われる。 二人の手紙は二人の過去、二人の先祖、二人を取り巻く人々、歴史、文化、そして未来をみすえて終わる。 多々、この訳?って思わないでもないところや、反論したくなる内容もあるけど、それも含めて素晴らしい手紙のやりとり。外国人からみた日本ってどうしてこんなに面白く感じるんだろう? 311後の日本において、二人がどう感じ、どう過ごしているのか、気になるし、手紙の続きは書かないのかな?と 思う。 カズオイシグロの上海を描いた小説や、なぜか、映画「恋人たちのディスタンス」のウィットに富んだ会話を連想。
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在仏中国人のシャンサさんとシャネル日本法人社長リシャール氏の往復書簡の形で、それぞれの生まれ育った国々の文化、歴史を語ると共に家族史となっている本。 特にシャンサさんの祖父母、両親が生きた激動の中国の逸話はどんどん引き込まれてしまった。自身もその中国で幼少の時から文才を発揮し、英才教育を受けていた。にもかかわらず、冒険心に駆られてフランスに単身留学。強靭な精神力でフランス語で書く作家として世界的に成功を修めるまでになっている。 その為、モロッコで育ち、日本に留学、アメリカでMBAも取っているリシャール氏の話が霞むほどである。 ただ、シャンサさんが才能だけでなく努力も惜しまなかった結果とはいえ、緩い日本で生き、かつ自分の能力のなさと努力不足に自己嫌悪に陥ってしまった。
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シャンサというフランスで暮らす中国人の女流作家と、 シャネルの日本法人の社長、リシャール氏の往復書簡。 自分の仕事に関係しているんだけど、 外国に暮らすってどういうことなのかを知りたくて手に取った本。 二人とも異文化、多文化を楽しんでいて、いい影響を受けた。 その中でも、二人...
シャンサというフランスで暮らす中国人の女流作家と、 シャネルの日本法人の社長、リシャール氏の往復書簡。 自分の仕事に関係しているんだけど、 外国に暮らすってどういうことなのかを知りたくて手に取った本。 二人とも異文化、多文化を楽しんでいて、いい影響を受けた。 その中でも、二人の中に、揺らがずに母国の文化が根付いていて、 改めて、文化のすごさを知った。 日本に住む外国人の中に根付いている文化や考え方は、おいそれとは変わらないのだろう。 「郷に入れば郷に従え」ということを、もう一度考えなくては。 そして私の中の日本文化は? 根付いているものがあるのだろうか。 「禅」が気になる。
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