長期投資で日本は蘇える! の商品レビュー
★迫力満点。実践の手法が難しいが★カネを動かすことが経済を活性化させるのでみんな投資しようと呼びかける「長期投資のカリスマ」。割安な株は合理的には説明できない(説明できたら皆買っているので割安にはならない)、事前に評価を重ねて混乱の暴落期に買う、年金は説明を求められるので本来は長...
★迫力満点。実践の手法が難しいが★カネを動かすことが経済を活性化させるのでみんな投資しようと呼びかける「長期投資のカリスマ」。割安な株は合理的には説明できない(説明できたら皆買っているので割安にはならない)、事前に評価を重ねて混乱の暴落期に買う、年金は説明を求められるので本来は長期運用すべきなのに短期の成果に追われる、というのは納得できる。だが、どうやって実践するかは、また別の話で簡単ではない。 別の講演か何かで、公的年金は税方式にすべきとの主張を聞いた。その理由が「年金資金は(上記の理由から)本来求められる長期投資ができないから」というのは新たな視点だった。
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この本の主張を一言で言うならば、「みんなで企業の応援団になろう」ではないかと思う。 応援している企業の株が安いとき、がんばれの気持ちで「応援買い」をする。 応援した結果、株価が上昇したときは、次の応援ができるよう、必要な範囲で売りをだす。 これを繰り返しながら長期間株を保有...
この本の主張を一言で言うならば、「みんなで企業の応援団になろう」ではないかと思う。 応援している企業の株が安いとき、がんばれの気持ちで「応援買い」をする。 応援した結果、株価が上昇したときは、次の応援ができるよう、必要な範囲で売りをだす。 これを繰り返しながら長期間株を保有する。 企業をみなが応援することによって、日本人が個人マネーとして抱えている796兆円、GDPの1.6倍もの資金が回りだす。 お金がまわることにより、経済が活発化し、日本経済が復活する。 投資の話を読んで気持ちが明るくなったのは、この本がはじめてだ。 著者の「さわかみ投信」を購入したくなった。 本の概要は以下のとおり。 <本書の概要> 日本経済復活のウルトラCは、個人マネーである。 かつての高度成長期の日本は、モノを買う経済であったため、 モノを買うことによりお金がまわっていた直接金融だった。 それが社会が成熟し、モノを買う意欲が低下し、貯蓄や金融商品にまわった。かつてはこうした金融機関が保有するお金が企業に貸し出され、設備投資資金として活用されていたためお金が循環していた。しかし、いまはモノが売れないため企業活動が鈍化し、借りてがいなくなり、お金は金融機関が持ったままとなっている。こうしたお金は金融機関もリスクが高い投資ができないため、ほとんど手付かずの状態となっている。 また、運用会社のファンドマネージャーは、それを仕事にしているがゆえに、 独自の投資カラーを持つことが許されない。 結局は横並びの投資しかできない。 運用がこうした状態なので、突出した利益を出す運用先が出ないし、 利益を確定するための投資なので、企業も育たない。 また、ファンドマネージャーには「なぜ」が求められる。 なぜを説明するため理論武装し、内容も複雑でもっともらしく聞こえるが、 株式投資の原則は「安いときに買って、高いときに売る」である。理論武装をするあまり、この原則を忘れてしまっているのではないか。 応援する企業は「私たちの生活を守る」企業を選ぶとよい。 この企業がないと私たちの生活が成り立たないという企業を選び、 株価が高くなったら「ありがとうございます。」の感謝の気持ちとともに、抱え込まずに、売る。 この「ありがとうございます。」の気持ちがある投資こそ、長期投資なのだ。 世界人口は約68億、そのうち購買意欲の強い中国やブラジルなどの新興国は約10億人 、新興国予備軍は約40億人いるし、世界人口は上昇し続けている。 このことを考えると世界経済はまだまだ上昇する余地があり、 このようなことを考えても、私たち個人の資産のホンの2、3%ずつを応援企業に投資することによって、世界、日本経済、そして自分自信の金融資産が増えることにつながるのだ。
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