生死刻々 の商品レビュー
本書は、人のその時の生と死はまさに紙一重で、戦争などの極限状態はもちろん、平和な時代においてもそれは運としか言いようのない人の生と死についていくつものエピソードが詰められています。 現役政治家の個人的な思考を伺い知ることはなかなか難しいと思いますが、石原慎太郎氏は、作家であるが...
本書は、人のその時の生と死はまさに紙一重で、戦争などの極限状態はもちろん、平和な時代においてもそれは運としか言いようのない人の生と死についていくつものエピソードが詰められています。 現役政治家の個人的な思考を伺い知ることはなかなか難しいと思いますが、石原慎太郎氏は、作家であるが故に、それを知ることができる貴重な政治家だと思います。 僕的には自らの思想を曲げて政党を渡り歩く政治家ほど信頼がおけないと思い、石原氏の一貫した政治的姿勢にはいつも共感していましたが、氏の小説に触れることでもう少し深い部分から理解することができそうです。
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生死の境目の人間の根源的有り様をあらゆる場面を通して啓示。技巧に頼らない内容で勝負。短編はいずれも骨太なものばかり。新進作家に対するイチャモンもむべなるかなといったところか。
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