銀河鉄道の夜 の商品レビュー
痛い。切ない。 永訣の朝を読んで、宮沢賢治さんを知って、 もっと痛い。痛いけど…… 人間が人間を考えるってこういうことで、 大事なこと。たぶん、何より大事なこと。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
清川あさみさんの刺繍が「銀河鉄道の夜」の世界観によくあってる。 星が降り注ぐように、 まるで星がそこにあるように美しく物悲しい。 母の笑顔だけを願うそのやさしさとそれさえあればと思う切なさ。 「カムパネルラ、僕たちどこまでもどこまでも一緒に行こうねえ。」 ジョバンニとカムパネルラの可愛らしい喋り方が大好き。 そして、全体にわたる寂しい感じは清潔感とやさしさの現れのように思う。 とてもとても深い話だ。 何度読んでもその本当の意味は理解できないような気がする。 小学5年生の時の担任の先生がとても宮沢賢治を好きで 授業でも良く話してくれた。 なので、私が宮沢賢治を思う時は先生のことも一緒に思い出し 先生のことを思い出すと宮沢賢治のことを思い出す。 「本当の幸いはどこにあるのだろう」 もうすでにそこにあるのかもしれないがきっと きっといつまでも探すことなのかもしれない。 読むのは結構しんどいけれど 読めば先生に会えるからきっとまた読むな。
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小さい頃に1度読んでたのですが、高校の授業で宮沢賢治の妹トシの最後を書いた詩、永訣の朝を学んでからもう一度読むとリンクしているであろうところや、宮沢賢治のトシへの想いを鑑みることが出来てとても良かったです
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1度はちゃんと読んでみなくては、と手に取りました。映像とか、漫画とか、いろんな表現が溢れる現代では、いかに美しい描写でも物足りないのか。 おそらく発表時と同時代の読者ほどには楽しめなかったのだと思いました。また時間をおいて、機会があれば読んでみるかも。
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宮沢賢治『銀河鉄道の夜』はSFファンタジーである。宮沢賢治の代表作である。SFファンタジーの描写に古さを感じさせず、現代に作られてもおかしくない。猫のキャラクターでアニメ映画化された。 銀河鉄道は電車である。NHK『ブラタモリ』「花巻~花巻はなぜ宮沢賢治を生んだ?~」(2019...
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』はSFファンタジーである。宮沢賢治の代表作である。SFファンタジーの描写に古さを感じさせず、現代に作られてもおかしくない。猫のキャラクターでアニメ映画化された。 銀河鉄道は電車である。NHK『ブラタモリ』「花巻~花巻はなぜ宮沢賢治を生んだ?~」(2019年12月7日)で林田理沙アナウンサーは銀河鉄道に蒸気機関車のイメージを持っていた。松本零士『銀河鉄道999』(Galaxy Express 999)に引きずられたのではないだろうか。戦前の『銀河鉄道の夜』が新しい電車で、戦後の『銀河鉄道999』が蒸気機関車に先祖帰りしている点が興味深い。 『ブラタモリ』は宮沢賢治を化学肥料の導入など農業の改革者として紹介した。新しいものを取り入れる革新者という視点は新鮮である。宮沢賢治には近代化に対抗する共同体主義者というイメージがある。「雨ニモ負ケズ」が典型であるが、『銀河鉄道の夜』も自己犠牲を美化する方向に解釈される可能性がある。それと異なる視点は全体主義に利用されないために貴重である。
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ページをめくるたびに美しい、深い世界が広がる。 本当に素敵です。(宮﨑あおい) ページをめくるたび、新しい意味付けが ぼくの中で築かれていく 振り返ったところで、もとに戻ることが 永遠にないことに気づく 未来へ想いを馳せるたび、無意味な抱擁が いきることを問う そのとおり...
ページをめくるたびに美しい、深い世界が広がる。 本当に素敵です。(宮﨑あおい) ページをめくるたび、新しい意味付けが ぼくの中で築かれていく 振り返ったところで、もとに戻ることが 永遠にないことに気づく 未来へ想いを馳せるたび、無意味な抱擁が いきることを問う そのとおりの一冊。宮沢賢治の世界がまた一つ深まりました。
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宇宙の星を見ただけで そこには草原があって 川があって 町があって その一つ一つが駅で 場所で 思い出で 鳥がいて 光があって 歌があって 音楽がある それはそれは 美しい世界で こんな素敵な世界を 言葉にしてくれて ありがとうって 思った 出会いがあって 別れがあって ...
宇宙の星を見ただけで そこには草原があって 川があって 町があって その一つ一つが駅で 場所で 思い出で 鳥がいて 光があって 歌があって 音楽がある それはそれは 美しい世界で こんな素敵な世界を 言葉にしてくれて ありがとうって 思った 出会いがあって 別れがあって 次から次へと風景が変わって行って まるで星の王子さまみたいだなって 思った 冒険って 楽しいことだけではなくて 知ったらもう 知る前には戻れない いつだって 戻れないものを引き換えにして 進んでいる 繋いだ手と 繋がらない思いに橋をかけよう 一緒に渡れるように 同じ景色を 見られるように 生きていることと 死んでいくことと 生きてしまうことと 死んでしまうことと 夢を見ることと 星を見ることと 何が違うだろう どこで 交わるのだろう 色んな風景を見てきた 夢だったかもしれない ここに一緒にいた人は 本当はいなかったから こんなに孤独な世界で どう生きればいいだろう 見上げた空は 突き放すくらいきれいで そんな思いを飲み込んでいくようで ここが そんな場所だったと思い出した https://www.youtube.com/watch?v=bEbs3rlecrQ
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[墨田区図書館] ちょうどこの本の挿絵を作成した「清川あさみ」さんの展覧会が開かれるらしく、図書館に創られていたコーナーで知った絵本。子供が読むには本の厚さも、各ページ内のぎっしりとした字も少し不適切なんだけど、この挿絵が秀逸。ビーズやスパンコールなど、いわば一種の刺繍のように...
[墨田区図書館] ちょうどこの本の挿絵を作成した「清川あさみ」さんの展覧会が開かれるらしく、図書館に創られていたコーナーで知った絵本。子供が読むには本の厚さも、各ページ内のぎっしりとした字も少し不適切なんだけど、この挿絵が秀逸。ビーズやスパンコールなど、いわば一種の刺繍のように作られたものが多く、それでいて、よくある刺繍のような感じはなく、"挿絵"として感じられる作品。 技術だけでなくその構図なども含め作品自体も素晴らしいし、何よりもこの"銀河鉄道"の宇宙の煌き、このストーリーの悲しさ儚さを感じるもの悲しさ感がよくマッチしている。この手法の第一人者らしく他にも数冊同様の絵本挿絵もやっているようで、それらの他の挿絵が同じテイスト感を醸し出しているのか、特にこの絵本に合わせてこの色調なのかまではまだわからないが、いずれにせよ子供にも見せる価値があるだろうと思って、この本と、再度「まんがで読破」シリーズの同著を借りてみた。
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挿絵としてビーズで作られた作品が挟まれているので、文字だけの文庫本とはまた一味違う楽しみがある。心情の移り変わりが分かりにくいので、読むのに苦労したが、美しいと思った。
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きちんと『銀河鉄道の夜』の話を知らなかったので、まずは導入にと思って絵本っぽいこれから読んだ。もうちょっと句読点がほしいと思う部分もあったかな。 清川あさみさんの作品は、同出版社の『不思議の国のアリス』が初見。私の中で『アリス』のほうのイメージが付いてしまっていたので、『銀河鉄道...
きちんと『銀河鉄道の夜』の話を知らなかったので、まずは導入にと思って絵本っぽいこれから読んだ。もうちょっと句読点がほしいと思う部分もあったかな。 清川あさみさんの作品は、同出版社の『不思議の国のアリス』が初見。私の中で『アリス』のほうのイメージが付いてしまっていたので、『銀河鉄道』ではきらびやかさと言うかかわいらしさと言うか……少し物足りなかった。
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