経済学は温暖化を解決できるか の商品レビュー
少し昔の本。東日本大震災前だが、世界的なエネルギー問題の現況(本筋は10年後の今も変わらない)と環境経済学の初歩を、新書という媒体にスムーズに収めてあるのでコスパは高い。
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1973年のオイルショックを契機に省エネルギーに努めてきた日本。今や世界トップレベル。エネルギー効率は世界最高水準。温暖化問題は地球規模の問題である以上、最も費用対効果が優れた方法で実施しなければならない。日本は率先してリーダーシップをとるべきである。温暖化問題は、被害額の算定が...
1973年のオイルショックを契機に省エネルギーに努めてきた日本。今や世界トップレベル。エネルギー効率は世界最高水準。温暖化問題は地球規模の問題である以上、最も費用対効果が優れた方法で実施しなければならない。日本は率先してリーダーシップをとるべきである。温暖化問題は、被害額の算定が難しく、取り組みのために使う費用の計算も難しい。また、今、本当に必要なのかという議論さえもあり、不確実な部分が極めて多い。しかし、だからといって対策をとらなくても良いものでは決してない。
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1988年、国連にIPCCという政府間パネルが組織された。IPCCはその後、温暖化問題に関し多くの研究を行ったことによりゴアと一緒にノーベル平和賞を受賞する。 IPCCは地球温暖化に関する評価報告書を1990年以降、4回発行している。IPCCは温暖化は人間活動による温室効果ガス...
1988年、国連にIPCCという政府間パネルが組織された。IPCCはその後、温暖化問題に関し多くの研究を行ったことによりゴアと一緒にノーベル平和賞を受賞する。 IPCCは地球温暖化に関する評価報告書を1990年以降、4回発行している。IPCCは温暖化は人間活動による温室効果ガスの排出により引き起こされる可能性が高いとしているが、懐疑派もいる。 日本は世界の中でももっとも省エネが進んだ国。
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「温暖化×経済学」について何かないかな〜と図書館をふらふらしていたら出会った1冊。温暖化を「不確実な問題」と捉えるところは「あ〜確かに」と頷かされたが、読んでいて特に目新しい点はなかったかな。それでも米、EU、日本の温暖化への取り組みのまとめが書かれていたので、何か調べものをする...
「温暖化×経済学」について何かないかな〜と図書館をふらふらしていたら出会った1冊。温暖化を「不確実な問題」と捉えるところは「あ〜確かに」と頷かされたが、読んでいて特に目新しい点はなかったかな。それでも米、EU、日本の温暖化への取り組みのまとめが書かれていたので、何か調べものをする際にちらっと覗くと役立つかもしれない。今回、自分はざっと知れればいいやという感じだったので本書を十全に理解したわけではない。でも、「不確実」と言っておしまいなのも芸がない。何かしらの仮説検証とかを行ってくれればもっと良書になったはず。「日本のエネルギー技術を活かし、途上国と協力して削減を」という主張もいいが、最大の排出国であるアメリカ、中国に対してどのようにアクションすべきかを「経済学的に」分析なり、仮説を出してほしかったな。まぁまぁということで☆3つ。
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[ 内容 ] 地球温暖化は、「不確実」な問題である。 しかし、だとすれば何の解決策も必要ないのだろうか? 市場メカニズムを利用して問題解決を図る排出権取引制度や環境税は、本当に有効なのか?―「経済学」ではこう考える! 温暖化問題の現状と解決の手法をきちんと理解するための経済学。 ...
[ 内容 ] 地球温暖化は、「不確実」な問題である。 しかし、だとすれば何の解決策も必要ないのだろうか? 市場メカニズムを利用して問題解決を図る排出権取引制度や環境税は、本当に有効なのか?―「経済学」ではこう考える! 温暖化問題の現状と解決の手法をきちんと理解するための経済学。 [ 目次 ] 第1章 温暖化問題の短い歴史と現状 第2章 温暖化問題の「不確実性」を考える―経済学の視点から 第3章 米国とEUの温暖化問題への取り組み 第4章 日本の温暖化問題への取り組み 第5章 温室効果ガス削減の経済学 第6章 経済的手法は温暖化問題に有効か [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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結論がよくわからなかった。。。 まず、温暖化対策が必要かということに関して要約すると、地球温暖化には不確実な要素が多く懐疑的な見方もあるものの、「保険」という意味で対策はやるべき。 しかし、世界の様々な課題を挙げたとき、温暖化への取り組みの順位はあまり高くない。なぜなら、現在価...
結論がよくわからなかった。。。 まず、温暖化対策が必要かということに関して要約すると、地球温暖化には不確実な要素が多く懐疑的な見方もあるものの、「保険」という意味で対策はやるべき。 しかし、世界の様々な課題を挙げたとき、温暖化への取り組みの順位はあまり高くない。なぜなら、現在価値で考えると、エイズ対策等を行った場合の方が現在も未来も成果を享受できる可能性が高いから。また、今すぐに対策を行うよりも、もっと技術が進歩してからの方がより効果的に対策できる可能性が高いから。よって、ちょっと様子を見た方がいいかも。 ってとこですかね。 結局どっちやw けど、温暖化対策をめぐる世界の動向と各国の思惑がわかったのはおもしろかった。 アメリカの温暖化対策はあくまで自国のエネルギー安全保障のついでなのだということ。それは発電時に最も二酸化炭素を排出する石炭使用を減らさない方針に表れている。また、石油の使用を減らすことで、中東への依存度を低下させたいことがわかる。などなど、アメリカのエネルギー政策は内情がわかっておもしろい。 アメリカ同様、欧州の温暖化対策からもロシアへの依存度を下げたいという思惑が伺える。 この二つからわかるのは、「温暖化対策」が立派な外交カードの一つだということかな。温暖化問題はエネルギー問題であり、エネルギー問題ということは経済政策の問題だということなんだよね。 排出権取引が環境問題の希望の星のようなものだと思ってたけど、 どうやら実情はそんなにうまくいきそうもないというのが今の印象かな。 排出権取引において、各国の排出量の「適正な目標値」を設定することは肝だけど、それが難しい。どうやって公平性を保つのかというのには様々な考え方があるし、国の立場によって主張が分かれるため、皆が合意できる公平な基準を設けることは難しい、というか不可能ではないか。 また、排出権は一金融商品でもあるため、巨額の投機によって価格が安定しないのも問題とのこと。 といったかんじで結論はよくわからなかったけど、結構勉強になりました。
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