公案 の商品レビュー
三島由紀夫の金閣寺に出てくる公案『南泉斬猫』の本格的な解説を読んでみたいと思って手に取ったのだが、付録中の書き下し文以外、出て来ず。 意味不明の非生産的な問答を揶揄して、『禅問答』というように、難解かつまったくピンと来なかった。 〈南泉斬猫〉無門関 第十四則、碧巌録 第六三....
三島由紀夫の金閣寺に出てくる公案『南泉斬猫』の本格的な解説を読んでみたいと思って手に取ったのだが、付録中の書き下し文以外、出て来ず。 意味不明の非生産的な問答を揶揄して、『禅問答』というように、難解かつまったくピンと来なかった。 〈南泉斬猫〉無門関 第十四則、碧巌録 第六三.六四則 南泉一日、東西の両堂猫児を争う。南泉見て遂に提起して曰く、「道い得ば即ち斬らじ」。衆、対えなし。泉、猫児を斬って両段と為す。 南泉復た前話を挙して、趙州に問う。州便ち草鞋を脱して、頭上に戴いて出づ。南泉曰く、「子在らば、猫児を救い得てんに」。
Posted by
第1部 参禅入門(祖師禅と公案;坐禅の仕方;相見・独参・入室;公案体系;廓庵禅師『十牛図』) 第2部 公案三十三則(仏道とは自己を習うなり―倩女離魂;無位の真人を見る―臨済赤肉;“見る”と“直下無心”―一見阿字;“見る”と“正念相続”―霊雲桃花;木犀の香を聞くや―山谷木犀 ほか...
第1部 参禅入門(祖師禅と公案;坐禅の仕方;相見・独参・入室;公案体系;廓庵禅師『十牛図』) 第2部 公案三十三則(仏道とは自己を習うなり―倩女離魂;無位の真人を見る―臨済赤肉;“見る”と“直下無心”―一見阿字;“見る”と“正念相続”―霊雲桃花;木犀の香を聞くや―山谷木犀 ほか) 附録 越渓―禾山下室内公案体系 著者:秋月龍珉(1921-1999、宮崎市、仏教学) 解説:竹村牧男(1948-、東京、仏教学)
Posted by
これまで、入手の簡単な鈴木大拙の文庫本を数冊読んでみたが、いわば禅を外側から解説しているようなものばかりで、禅の具体的な中身は漠然としたままだった。 この本は、学問的かつ宗教的な両面から、詳細に禅を説明している。座禅の組み方も図入りで載っているので、とりあえずこれを見たら誰もが試...
これまで、入手の簡単な鈴木大拙の文庫本を数冊読んでみたが、いわば禅を外側から解説しているようなものばかりで、禅の具体的な中身は漠然としたままだった。 この本は、学問的かつ宗教的な両面から、詳細に禅を説明している。座禅の組み方も図入りで載っているので、とりあえずこれを見たら誰もが試してみるだろう。ちなみに、脚が硬くてうまくできなかった。 禅について詳しい知識を得たいと思う人には絶好の本、のはずだが、いかんせん、言葉が古めかしく、仏教用語なのか見たことのない難読な熟語が連ねられているので、辛い。どうも、初心者向けというわけにはいかないようだ。 それなりの覚悟をして臨めば得るところの多い本だと思う。ただし、禅は実際に師について、何年何十年もかけて習得するものだという著者の指摘を軽んじてはいけない。
Posted by
- 1