19分間(上) の商品レビュー
とある高校で起こった銃乱射事件。加害者、被害者、それぞれの家族、検事、弁護士など、さまざまな立場の人たちの思いが錯綜する、読み応えのある長編だった。 犯人が銃乱射していた19分間の間にいったい何が起こったのか、という謎を追うミステリでもあるけれど、早く謎解きをしたい、という人には...
とある高校で起こった銃乱射事件。加害者、被害者、それぞれの家族、検事、弁護士など、さまざまな立場の人たちの思いが錯綜する、読み応えのある長編だった。 犯人が銃乱射していた19分間の間にいったい何が起こったのか、という謎を追うミステリでもあるけれど、早く謎解きをしたい、という人には冗長に感じそう。 それよりも、それぞれの立場から描かれる巧みな人物描写などを堪能した方がよい。 こういう話だとたいてい、検察側か弁護側のどちらかが悪く描かれることが多いけれど、この作品は出てくる人みんながちょっとずつ悪くて、弱くて、みんな愛する人がいる普通の人間だということを思い起こさせてくれる。 けっこう本気で、アメリカの宮部みゆきだなと思った。
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長年いじめられてきた少年が引き起こした銃乱射事件。 切り口がいっぱいあって、きっと読み手が今どの状況に置かれているかで共感ポイントがかわる本なのかなと思います。 いじめ、デートDV、母子家庭 など社会問題がてんこもり。 書き出しが、訳本っぽすぎて面食らいました。 ちょっと訳...
長年いじめられてきた少年が引き起こした銃乱射事件。 切り口がいっぱいあって、きっと読み手が今どの状況に置かれているかで共感ポイントがかわる本なのかなと思います。 いじめ、デートDV、母子家庭 など社会問題がてんこもり。 書き出しが、訳本っぽすぎて面食らいました。 ちょっと訳本っぽさが強いかなぁ・・・・
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内容(「BOOK」データベースより) スターリングは平穏な町だった―3月のある日、高校で銃乱射事件が起こり、多数の生徒の未来が損なわれるまでは。校内で人気の女子生徒ジョージーは、目の前で恋人を殺され、事件が起きていた19分間の記憶を失う。犯人は、幼少時にはジョージーと親友だった同...
内容(「BOOK」データベースより) スターリングは平穏な町だった―3月のある日、高校で銃乱射事件が起こり、多数の生徒の未来が損なわれるまでは。校内で人気の女子生徒ジョージーは、目の前で恋人を殺され、事件が起きていた19分間の記憶を失う。犯人は、幼少時にはジョージーと親友だった同級生のピーター。なぜ彼は凶行におよんだのか?どうしてジョージーは銃を向けられながらも射殺されなかったのか?町中が悲嘆に沈むなか、裁判がはじまり、事件の背景が明らかになってゆく。ベストセラー『私の中のあなた』の著者が、友人や恋人、家族の絆を描く感動作。
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翻訳コンテスト課題と同じ作家の邦訳ということで傾向と対策のつもりで読みはじめてみたら……とまらんとまらん! 下巻まで一気に読んでしまった。 高校での銃乱射事件を題材にした、ちょっと大人寄りのヤングアダルト作品。といっても犯人探しのミステリーではなくて(犯人は裏表紙のあらすじに書...
翻訳コンテスト課題と同じ作家の邦訳ということで傾向と対策のつもりで読みはじめてみたら……とまらんとまらん! 下巻まで一気に読んでしまった。 高校での銃乱射事件を題材にした、ちょっと大人寄りのヤングアダルト作品。といっても犯人探しのミステリーではなくて(犯人は裏表紙のあらすじに書いてある……)、銃乱射にいたった少年の心の鬱屈と、かつてその少年の友だちだった少女が抱える葛藤、そしてそれぞれの家族の事情などが丹念に描かれている。タイトルは乱射の続いた時間。 フィクションなのにとてもリアル。訳者あとがきによると、作者はコロンバイン高校での銃乱射事件について膨大な取材をしたらしい。 上巻は、複数の登場人物の視点で語られているのと、事件を起点として12年前から1年前と翌日から10日後までが交互に語られているのとあって、頭の中を整理しながら読む必要があった。
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ジョディー・ピコー作品を読むのはこれで三作目。これもとてもおもしろいです。日本のおばちゃんである私には、アメリカのティーンエージャーは自由に青春を謳歌しているような気がしていたけれど、なかなか厳しいところを生きているのだなということを知りました。アメリカの女性は個が確立していて、...
ジョディー・ピコー作品を読むのはこれで三作目。これもとてもおもしろいです。日本のおばちゃんである私には、アメリカのティーンエージャーは自由に青春を謳歌しているような気がしていたけれど、なかなか厳しいところを生きているのだなということを知りました。アメリカの女性は個が確立していて、自分の思うとおりに生きているのだと思っていたわけだけれど、そういうわけでもないのですね。ピーターへの「いじめ」を通して、アメリカ社会が抱えている問題が語られていて、興味深いです。とくに「若者が石油のために戦争に送られている国」とはっきり書いているあたりには、アメリカ人自身がそう感じているのだな、なるほどと思いました。上巻を読み終わったところで、下巻が楽しみです。
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