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デイン家の呪い の商品レビュー

3.7

8件のお客様レビュー

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2022/08/22

ハメット長編2作目です。今回もコンチネンタル・オプの一人称ですが「血の収穫」と違い単なるハードボイルドではありません。三部構成で、最初はハードボイルドで入るのですが、第二部【神殿】からゴシック・ロマン・ミステリになります。第三部が解明編となりますが連作中短編の装いなので入りやすか...

ハメット長編2作目です。今回もコンチネンタル・オプの一人称ですが「血の収穫」と違い単なるハードボイルドではありません。三部構成で、最初はハードボイルドで入るのですが、第二部【神殿】からゴシック・ロマン・ミステリになります。第三部が解明編となりますが連作中短編の装いなので入りやすかったです。ハードボイルドなのにロマンとは、とも思いますが、これがなかなか、メロドラマもあるでよ。プロットが複雑で「どうしてこうなった」感がありますが、なかなか楽しめる作品でした。オプの短編集も読んでみようかな。(1929年)

Posted byブクログ

2021/04/15
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多分、「赤い収穫」と同じ探偵の2作目。 「私」は保険会社から依頼された仕事、 ダイヤモンドの盗難事件を調べにある家庭へ向かう。 いかにも内部の犯行に見える盗難だったが、 犯人を捜すうちに家庭の父親が、 テーブルにつっぷして死んでいるのが発見される。 遺書が残されており、 自分は過去に妻を殺し刑務所を脱走したこと、 娘はその妻との間の娘で、今の妻は元妻の妹であり、 過去を脅迫されたのでダイヤモンドを脅迫者に渡し、 脅迫者を殺したことが書かれていた。 しかし事件はこれで終わりではく、 娘の周りで次々と殺人が…。 とある家庭、宗教団体、海辺の田舎と 舞台が次々と変わりながら事件が展開するのがが面白かった。 登場したかと思ったら署長が犯罪に手を染めたりしているのも、 急展開すぎるが。 友人が爆弾でふっとばされた時には、 ワトソン役だと思っていたためかなり驚いたが、 さらに犯人だったとは。 モルヒネ漬けだった娘の薬抜きを手伝うとは、 探偵の「私」は大人になった?

Posted byブクログ

2021/03/26

「ガラスの鍵」からハメットを読み始め、現在新刊書店の文庫てわ手に入るのは、この「デイン家の呪い」で最後。 数年前に小鷹信光訳で早川文庫から「影なき男」が出ていたが、今は品切れ状態。 「ディン家の呪い」の最終章は謎解きなのだが、なんとなく付け足しのような感じで、面白くなかった。

Posted byブクログ

2019/09/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

マルタの鷹、赤い収穫、と来て3冊目のハメット作品。 ハメットの中では異色、と言われているらしい。 呪い、というのがハードボイルドらしからぬモチーフだからかもしれない。 エセ宗教の神殿で、神意や呪いが発動しはじめた時は、どうハードボイルド的に立ち向かうのだろうとやワクワクしたが、仕掛けももちろんリアリズムに即しており、夢がなさすぎてちょっと残念…笑、と思いきや! クエサダでヤク抜きするゲイブリエルに対して、オプがばっさばっさと言葉で呪いを断ち切ってゆくシーンにしびれました。 バイオレンスで冷徹な印象のハメット作品の中では、主人公の弱さと優しさのエッセンスがほんのりつよめな物語。

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2019/04/01

「土曜ワイド劇場」っぽかった。まず時間割。土ワイは二時間枠なのだが、最初の一時間は派手目である。風呂入ってて見逃した人にも分かる(ビデオはまだ一般的でない)用に2、3度センセーショナルな絵図が煽りとして使われる。本編→駆け足にて禍々しくいかがわしい事件が起こる。 土ワイ→一時間を...

「土曜ワイド劇場」っぽかった。まず時間割。土ワイは二時間枠なのだが、最初の一時間は派手目である。風呂入ってて見逃した人にも分かる(ビデオはまだ一般的でない)用に2、3度センセーショナルな絵図が煽りとして使われる。本編→駆け足にて禍々しくいかがわしい事件が起こる。 土ワイ→一時間を超えると急に勢いが落ちる。中だるみするが、ちゃんと見てないと犯人わからなくなるわよ、ああん?という 一方的な緊張感はある。本編→渦中の人物がクエサダ(?メキシコ)に逃げた途端に急にわらわらしだし、集中力が落ちる。 土ワイと本編のラスト→あ、犯人考えるの忘れてたわ。もーいーや、最初に出てきて死んでないこの人でいいっしょ。動機?まって今考える。20分ちょうだい。といった、新年号がどんどん風格下がっていく悲しみに囚われながら、昭和ノスタルジーに浸りました。

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2013/08/26

1929年発表で、著者の第2長編に当たります。 著者の作品の中では話題になることは少なく、実際プロットもブレブレな(笑)、B級パルプフィクションな感じ全開の作品なのですが、呪われた一族の血という切り口はミステリファンの心をくすぐりますし、二転三転する展開は結構楽しめます。ハードボ...

1929年発表で、著者の第2長編に当たります。 著者の作品の中では話題になることは少なく、実際プロットもブレブレな(笑)、B級パルプフィクションな感じ全開の作品なのですが、呪われた一族の血という切り口はミステリファンの心をくすぐりますし、二転三転する展開は結構楽しめます。ハードボイルドが得意でないかたも是非読んでみてください。

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2011/11/23

なんと多くの人が殺される小説だろう。というのが正直な感想。 出張途中の新幹線で読んだのだけれど、気分が少し重たくなった。 ハメットの中ではあまり馴染みの無い作品だそうだけれど、それでも結構面白く感じた。インチキ宗教であるとか、薬物であるとか1920年代後半に話なのだけれど、現代と...

なんと多くの人が殺される小説だろう。というのが正直な感想。 出張途中の新幹線で読んだのだけれど、気分が少し重たくなった。 ハメットの中ではあまり馴染みの無い作品だそうだけれど、それでも結構面白く感じた。インチキ宗教であるとか、薬物であるとか1920年代後半に話なのだけれど、現代とそんなに変わっていないのが不思議な気がした。

Posted byブクログ

2011/10/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

預かった宝石を何者かに盗まれたとの訴え。捜査に赴いたコンチネンタル探偵社の「私」。被害者であるレゲット家の過去に隠された秘密。レゲット夫人の実家デイン家にまつわる呪い。レゲット夫人の姉との関係。消えたゲイブリエル。悲劇の結末。ゲイブリエルの隠れた施設の医師の死。デイン家の呪い。捜査に協力し続けゲイブリエルと結婚したエリック・コリスンに訪れた悲劇。  2011年10月6日読了  2009年11月29日購入

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