質的研究と記述の厚み の商品レビュー
「不安であることは質的研究を成功させる大事な要件であると私は考えている。この種の不安は簡単には払拭できないし、すべきでもない。自分の立てた問いの意義の確認、採用した質的研究法で結果まで至れるであろうという方法への信頼、まだみえない結果へのオープンさがあれば大丈夫である。」 質的...
「不安であることは質的研究を成功させる大事な要件であると私は考えている。この種の不安は簡単には払拭できないし、すべきでもない。自分の立てた問いの意義の確認、採用した質的研究法で結果まで至れるであろうという方法への信頼、まだみえない結果へのオープンさがあれば大丈夫である。」 質的研究はよくわからないことが多くて色々と不安なのだが、とりあえずそれで良いということを勇気づけてくれた本。 僕自身、この研究方法に関して素人なので、そもそも不安を抱けるほど偉い立場にいるのかもちょっと怪しいものなのだが、このような量的な計算などの確立された方法論ではない手法を採る場合、常に自分の選択や状況に疑問を抱きつつ取り組むということは重要なのだと思う。 質的研究は見かけとは裏腹に、つまるところそういった不安と接し続けるということを指すのかなと。
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