よくわかる「魔性の女」大事典 の商品レビュー
いろいろな雑学が500円で読める廣済堂ペーパーバックスシリーズの一冊で、本書は古今東西の歴史に登場し、ときにはその流れさえも変えてしまった女性を八十八人紹介している。 本文のライターは、歴史を分かりやすく書くことで有名な島崎晋さん。整理されたその文章は、さらっと読めて事実...
いろいろな雑学が500円で読める廣済堂ペーパーバックスシリーズの一冊で、本書は古今東西の歴史に登場し、ときにはその流れさえも変えてしまった女性を八十八人紹介している。 本文のライターは、歴史を分かりやすく書くことで有名な島崎晋さん。整理されたその文章は、さらっと読めて事実関係もすんなり頭に入ってくる。 さらに魔性の女たちの雰囲気を引き立てる美麗なイラストは、あの小山宗祐さん。それはもう本当に綺麗としか言いようがなく、雰囲気ばっちりである。 ただし。 本タイトルの「魔性」は、「妖しい魅力」ではなく、モロに「性的魅力」という意味で使われているので注意が必要である。つまり本書は、性的な部分から男性権力者(または有名人)を狂わせた女性たち、という括りで男性目線で書かれているのだ。よって話はとにかくシモのほうに走る。小山宗佑さんのBLが大好きで……という女性は本書を読まない方がいいかもしれない。きっと見るに耐えないだろう。 あと登場女性は性格によって九つのジャンルに分けられているのだけれど、その分け方がいまいちぴんとこなかった。各ジャンルの名前は「淫乱女」「娼婦」「毒婦」「小悪魔」「残虐鬼」「天女」「堕天使」「プレイガール」「女王様」の九種類。これ、いくつかかぶってないか? まぁ、このジャンル分けをごらんになってもわかるとおり、やっぱり下品である。女性にはオススメしない。 僕的好みは、94ページの額田王《ぬかたのおおきみ》と108ページのポンパドゥール夫人がとても綺麗に思えた。
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