人の痛みを感じる国家 の商品レビュー
匿名による無責任も、官僚の無機的対応も、乾いた第三者も問題とは思う。けど、それを目の前に思考停止状態の第二者も問題ではないのかな...。そもそも人の痛みを感じる「国家」って存在はちょっと怖い。
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日本の国で生まれ育った日本人が、人の痛みを感じて、どこまで癒しの境地に到達できるか、IT社会という器械文明がもたらす弊害に対して、どこまで人間としての矜持を抱きながら、自然界と調和し生きていけるのかを問いかけ、警鐘を鳴らし続ける柳田邦男氏の魂の叫びです。ケータイとネットでの匿名の...
日本の国で生まれ育った日本人が、人の痛みを感じて、どこまで癒しの境地に到達できるか、IT社会という器械文明がもたらす弊害に対して、どこまで人間としての矜持を抱きながら、自然界と調和し生きていけるのかを問いかけ、警鐘を鳴らし続ける柳田邦男氏の魂の叫びです。ケータイとネットでの匿名の書き込みによる中傷や脅迫、個人情報保護法の運用上の弊害、行政の「裁量権」という怠慢と被害者の死を待つ被告人、障害児や身障者の気づきと生きがいなど、深い思索の森からの提言です。
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アイヒマンの「私はヒトラーの命令に忠実に従っただけだ」という職業の論理と倫理。楽なだけに誰もが陥りそうな「乾いた三人称の視点」。人の痛みを感じる人間でありたい。2015.7.1
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もともとはこのタイトルを広告で見て、書店で探した。あとがきを読むと、先に2冊の本が刊行されている。それならと3冊買って読んだ。結局、1冊目が問題提起としては一番おもしろかったように思う。日本が日本人がこれからどうなっていくのかという憂いの中で筆は進められていくのだけれど、出会った...
もともとはこのタイトルを広告で見て、書店で探した。あとがきを読むと、先に2冊の本が刊行されている。それならと3冊買って読んだ。結局、1冊目が問題提起としては一番おもしろかったように思う。日本が日本人がこれからどうなっていくのかという憂いの中で筆は進められていくのだけれど、出会った人々、全国でのいろいろな取り組みを紹介していくうちに、日本もまだまだ捨てたものではない、ということが結論となっている。その通りだと思う。楽観的に過ぎるかもしれないが、何とかなると思う。そう思わせる人たち、取り組みが本書でもたくさん紹介されている。ところで、新潟で取り組まれている読書塾にはとても興味がある。新聞紙上でも同じようなことをされたりもしているが、やはり直接集まって皆で思い思いの感想を話し合うのが良いように思う。ただ、私など、次から次に読みたい本が出てきてしまうので、読書塾の課題がこなせるかどうかが心配だ。そうなってしまうと、楽しめないのだろうけれど。
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現代のネットや携帯(スマホ)社会への警鐘、それにしても電車で多くの人が端末操作している姿は、周囲の実人間に興味がなく、端末の世界に入る人たちで、どこか一抹の不安を感じる。
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柳田邦男氏の意見には、つくづく納得させられる。納得というよりも同感、そのとおりだと感じる。 インターネットやケータイの弊害を説き続ける著者。自分が被害者だったなら、あるいは被害者の家族だったなら。そういう他人の立場(二.五人称の視点)に立ち、その人たちの痛みを理解できるような感...
柳田邦男氏の意見には、つくづく納得させられる。納得というよりも同感、そのとおりだと感じる。 インターネットやケータイの弊害を説き続ける著者。自分が被害者だったなら、あるいは被害者の家族だったなら。そういう他人の立場(二.五人称の視点)に立ち、その人たちの痛みを理解できるような感受性を持つことの大切さを切実に訴える著作。 他人の気持ちになって考えよう、行動しようということは、幼い頃から先生や親や大人たちに教わってきた。それは人は独りでは生きていけず、誰かは自分のための誰かであると同時に、自分は誰かのための自分であるからである。 心の貧しさの叫ばれる現代にあって、誰かのために何かをすることに、「勇気」が必要になってしまった。なんとも窮屈な話である。それでも、そんな「勇気」を振りしぼって誰かのために生きることを選んだ人たちが、カッコよく見える社会、あるいは輝いて見える社会に、変えていかなければならないと感じる次第なのであった。
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とことんまっとう。 清く正しく美しく…なる感覚に、息苦しいほど取り巻かれてしまう感アリ、ではありますが。
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