ちゃんぽんと長崎華僑 の商品レビュー
ちゃんぽん発祥の店、長崎の四海楼の現当主、陳優継氏による、ちゃんぽん発祥のいわれと長崎華僑、華僑における年間行事についての解説本。ちゃんぽんの名前の由来が諸説ある中で、陳氏が「吃飯(食べなさい)」の福建語での発音からきていると推測していることは興味深い。 いわゆる老華僑(80年台...
ちゃんぽん発祥の店、長崎の四海楼の現当主、陳優継氏による、ちゃんぽん発祥のいわれと長崎華僑、華僑における年間行事についての解説本。ちゃんぽんの名前の由来が諸説ある中で、陳氏が「吃飯(食べなさい)」の福建語での発音からきていると推測していることは興味深い。 いわゆる老華僑(80年台以前に日本に渡ってきた人たち)の苦労が偲ばれる。 後段の年中行事は、面白いところもあるがまったく頭に残らないので読み飛ばしてもいいと思う。知っている行事だけ読めばいわれが分かる。
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著者は私自身より少しだけ年長ということで、「同世代が聴いた、或いは同世代から視た曽祖父、祖父、父の世代」という話しや料理の話しは大変に興味深いもので、同時に“華僑”という中国大陸に縁が在る一家の一人である著者による、御自身を含むそうした人達が伝えている催事の非常に詳しい紹介や、一...
著者は私自身より少しだけ年長ということで、「同世代が聴いた、或いは同世代から視た曽祖父、祖父、父の世代」という話しや料理の話しは大変に興味深いもので、同時に“華僑”という中国大陸に縁が在る一家の一人である著者による、御自身を含むそうした人達が伝えている催事の非常に詳しい紹介や、一家のルーツを探るべく中国を訪ねた際のことに絡めて紹介される、中国の家族で伝えられている伝統に関することなど、非常に面白い。或いは…何代か先の世代の誰かが「長崎に起こった料理店を経営した4代目が遺した著作によれば…」とでも綴りそうな、“未来の史料”という価値も在るように思えた程だ…更に言えば…そういう“未来の史料”を綴るということも著者の意図の一部なのかもしれない…
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