ナラティヴ実践地図 の商品レビュー
「ナラティブ・メディエーション」を読んで、衝撃をうけた「ナラティブ・アプローチ」。 その創始者のマイケル・ホワイトの最後の著作。 最初は、ちょっと難しい感じがして、なかなか読みにくかったが、最初の数十ページを読むと、だんだん調子がわかってきて、徐々に読むスピードが早くなってく...
「ナラティブ・メディエーション」を読んで、衝撃をうけた「ナラティブ・アプローチ」。 その創始者のマイケル・ホワイトの最後の著作。 最初は、ちょっと難しい感じがして、なかなか読みにくかったが、最初の数十ページを読むと、だんだん調子がわかってきて、徐々に読むスピードが早くなってくる。 ナラティブ、名前は知っていたのだけど、なんとなくイメージしていたものとは違う。 そのアプローチのいくつかは、コーチングのスキルなどにも組み込まれているものもある気がするが、その前提になっている思想が全然ちがうな〜。 とにかく衝撃だな〜。 ちょっとこれはハマりそう。
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マイケル・ホワイトによるナラティヴ・セラピーのガイドブック。表題の通り、ナラティヴ・セラピーの治療過程が地図のメタファーを用いて解説されている。セラピストとクライエントのやりとりが生き生きと描かれており、クライエントが自身の物語をより豊かなものにしていく過程が垣間見えた。 「外...
マイケル・ホワイトによるナラティヴ・セラピーのガイドブック。表題の通り、ナラティヴ・セラピーの治療過程が地図のメタファーを用いて解説されている。セラピストとクライエントのやりとりが生き生きと描かれており、クライエントが自身の物語をより豊かなものにしていく過程が垣間見えた。 「外在化する会話」「再著述する会話」「リ・メンバリングする会話」「定義的祝祭」「ユニークな結果を際立たせる会話」「足場作り会話」といったナラティヴ・セラピーの技法の解説は、上述した地図のメタファーにより見事にまとまっている。これらの技法から新たな視点を得ることができた。 また、本書に出てくる「アウトサイダーウィットネス」という、ボランティアに参加してもらうというアプローチは画期的ではあるが、日本ではなかなか馴染まないアイデアかもしれない。しかし、大切なのは技法をそのまま取り入れることではなく、そのエッセンスであると考えられる。その意義については今後検討していきたい。 本書を通して、クライエントの語りを物語のように聴くこと、その態度こそがクライエントに対する好奇心を賦活させることであると学んだ。
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