秘書課ドロップミックス(1) の商品レビュー
過去話から後日談までのちょっとした小話いろいろ
本編最終巻から約2年経っての番外編で書き下ろし短編集のようである。なので『放課後ドロップ』収録の外伝(2編)は掲載されていない。一度終わったシリーズの設定を再確認したり、登場人物の性格や全体のテイストを思い出したりで作者もなかなか骨の折れる作業をしているものと推察するが、読む方も...
本編最終巻から約2年経っての番外編で書き下ろし短編集のようである。なので『放課後ドロップ』収録の外伝(2編)は掲載されていない。一度終わったシリーズの設定を再確認したり、登場人物の性格や全体のテイストを思い出したりで作者もなかなか骨の折れる作業をしているものと推察するが、読む方も同じく思い出すのにちょっと頭を働かせる場面に遭遇したりする。時系列に並んでいる訳でもないので余計にそう思うのかもしれないが、あまり囚われるのもどうかと思うので、ここは良い意味で流しつつ楽しむのが正解かもしれない。 全体としては、意外にもコミカルなオチで纏めた話が多くてちょっと驚いた。そして、第3話に出てくる美沙子ちゃん。主人公の後台大輔が関わった鈴宮印刷の娘だが、これがまた超絶にカワイイ。P.55やP.67なんてかなりヤバイ。しかも、何この結末!この爽やかさ!カワイ過ぎて萌える!このシリーズってもっと妖艶ないやらしさがウリじゃなかったの?しかも妄想で何か意味深な呼びかけしてるし!とまぁ、外伝中の外伝な第3話だけにちょっと色合いの異なる作風で作者も楽しんでいるように思う。しかし美沙子ちゃん、自慰だけで昇天し過ぎでは?妄想逞し過ぎてビックリだよ。 ただし、特に前半でのあっさり描写な情交が少し気になる。せっかくの好シチュエーションなのに数頁でさらっと終わってしまって淡白なのだが、沙織の父にして創業者である宗光の過去話から桃川との因縁話にかけてからいやらしさがぐっと増してくる。ワルい奴に狙われたり囲まれたりして貞操の危機を迎えたり、罠に嵌めるためとはいえ被虐的に責められたりするドキドキシーンが続く。作画がかなり洗練されているので直結こそしないが、以前の春輝作品を思い出す展開でいいなと思った。どこまで続くのか不明だが、こういう番外編も悪くない。
DSK
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