1,800円以上の注文で送料無料

恋の蛍 の商品レビュー

4.3

18件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

    4

  3. 3つ

    3

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/07/02

太宰治は知っている。一緒に亡くなった方はよく分からなかった。 お相手の富栄さんはとても聡明な方だったんだ。 残されたご家族を思うととても苦しい。 時代なのか、巡り合わせなのか、太宰の魅力ゆえなのか。

Posted byブクログ

2019/08/09

そういえば、某知り合いの理美容の人(オジサン)が、 「太宰治は悪いやっちゃでぇ」と言ってたのは、こういうことだったのか。 (多分、そのオジサンのお母さんは、富栄さんのお父さんが設立した学校の卒業生なのかも。昔のこと言っても、まだその程度の出来事だし。) 心中に巻き込まれた相手のこ...

そういえば、某知り合いの理美容の人(オジサン)が、 「太宰治は悪いやっちゃでぇ」と言ってたのは、こういうことだったのか。 (多分、そのオジサンのお母さんは、富栄さんのお父さんが設立した学校の卒業生なのかも。昔のこと言っても、まだその程度の出来事だし。) 心中に巻き込まれた相手のこと、不勉強で、私は知りませんでした。 恋愛って恐ろしい。 特にいい加減で不幸の腐臭がする男ほど、恐ろしい。 そして、まさか娘を心中で亡くした上に、また変な風評に親が苦しめられるなんて、 なんちゅー酷さだと、心が痛くなりました。

Posted byブクログ

2018/01/17

太宰治と一緒に心中した山崎富栄さんの真実を語る。 残された家族がとにかく気の毒。 周りを巻き込んでいく太宰の弱さはとんでもないと思うが、こういう人いそうな気がする。 物凄く好かれたりするんだよね。これが。 才能あるイケメンで弱い人。 情の深い女性は巻き込まれてはいけないよ。

Posted byブクログ

2016/10/11

太宰の心中の相手のことについて知らなかった。というより知る機会はなかった。いわば忘れられた存在だった。それをこの著者が丹念に調査して描きだしたのだ。「酒場の女」というデマがなぜ生じたか。「女に殺された」というデマが誰により発せられたかも推察している。太宰ファンだけで無く、当時の女...

太宰の心中の相手のことについて知らなかった。というより知る機会はなかった。いわば忘れられた存在だった。それをこの著者が丹念に調査して描きだしたのだ。「酒場の女」というデマがなぜ生じたか。「女に殺された」というデマが誰により発せられたかも推察している。太宰ファンだけで無く、当時の女性が社会からどう扱われていたかという女性史としても良い資料となるに違いない。

Posted byブクログ

2016/12/31

太宰治が玉川上水で心中を図ったことは有名だが 心中の相手、山崎富栄についてはほとんど知られていない。 文壇では「太宰を殺した女」として評判が悪いらしい。 その山崎富栄さんについて徹底的に調べたドキュメンタリー。 日本初の美容学校であるお茶の水美容学校の創設者を父に持つ。 子ども...

太宰治が玉川上水で心中を図ったことは有名だが 心中の相手、山崎富栄についてはほとんど知られていない。 文壇では「太宰を殺した女」として評判が悪いらしい。 その山崎富栄さんについて徹底的に調べたドキュメンタリー。 日本初の美容学校であるお茶の水美容学校の創設者を父に持つ。 子どもの頃から英語や演劇を学び、慶応大学の聴講生になるなど、才女であった。 三井物産勤務の奥名修一と結婚するが、夫は新婚10日ほどでマニラに転勤。 現地で軍隊に招集され行方不明になった。 父が後継者として富栄にどれほど期待したか。 新婚10日で夫と別れなければならない新妻の心中はどれほどのものか。 そして富栄は太宰と出会い、次第に傾倒していく。 妻がありながら、太田静子という愛人がいながら 「一緒に死んでくれる女」富栄にすがっていく太宰のズルさ。 この時代を生きた人たちの、教養の高さ、覚悟、そして愛が 生き生きと伝わってくる素晴らしい一冊であった。

Posted byブクログ

2016/05/24

2016.5.23 レビューで星5に初めてしました。 若い頃 夢中で読んだ太宰の本、好きかと聞かれると肯定は出来ないのにすごく惹かれる。これが太宰そのものじゃないかと思われる。 この本の主人公は太宰氏ではなくて、運命的出会いをした良家の子女 富栄さん そして、彼女を心から愛...

2016.5.23 レビューで星5に初めてしました。 若い頃 夢中で読んだ太宰の本、好きかと聞かれると肯定は出来ないのにすごく惹かれる。これが太宰そのものじゃないかと思われる。 この本の主人公は太宰氏ではなくて、運命的出会いをした良家の子女 富栄さん そして、彼女を心から愛して慈しんで育て 導いてきた父親の 晴弘である。 この本は単なる小説にとどまらず 大正から昭和の戦後までの彼らを取り巻く歴史小説でもあり よくもここまで彼らのことを調べあげたものだと 感心しきりまくりです。 作家さんって、ほんとうにすごい執念がないと とても一冊の本は書き上げられないと思う。 しかし、この本の太宰氏は嫌な男! 最低なヤツなのに こんなにも賢明で素晴らしい女性は惹かれてしまったのか⁈ そこが、イマイチ納得できません あんなに幸せだった人は、自分の幸せを分け与えたいと思うものなのでしょうか? 無償の愛を与えたマリアさまのように とにかく、今の時代にはない女性の生き方でしょうね。それか富栄さんの幸せだった

Posted byブクログ

2016/01/08

図書館で。人様の本棚を覗いて面白そうな本だな、と思い借りてみました。太宰治が心中したのは知っていましたが相手の女性の事は全然知らず、芸者さんと心中したように思ってました。どうやら二回目の自殺(未遂)の際のカフェの女給さんの話とごっちゃになっていた模様。太宰亡きあと、心中相手が太宰...

図書館で。人様の本棚を覗いて面白そうな本だな、と思い借りてみました。太宰治が心中したのは知っていましたが相手の女性の事は全然知らず、芸者さんと心中したように思ってました。どうやら二回目の自殺(未遂)の際のカフェの女給さんの話とごっちゃになっていた模様。太宰亡きあと、心中相手が太宰を毒殺しただの絞殺しただの…ずいぶんに言われていたんだなあ…とびっくりしました。 読み終わった感想としてはただただ冨栄さんの父親が不憫でならないです。とは言え青春時代を戦争で締め付けられ、ようやく戦争が終わり自分の本業が活かせる、と意気込んで都会に舞い戻ってきた彼女。仕事は切れ目なくあるし、自由になるお金も少なからずある。うるさい親もおらず気ままな一人暮らし。そんな若い女性が少し影のある「有名な」「今を時めく小説家」に出会い、のめり込むようにすべてを捧げてしまう様は愚かだなあとは思うけれどもわかるような気もします。言っちゃ悪いけど冨栄さんがこのとき出会ったのが有名な俳優だったり、演出家だったりしたら太宰ではなくその人の熱烈なファンになったのではないかな?彼女は確かな愛情、と書いておりますがなんとなく太宰も彼女も自分自身を愛していてお互いはそんな自分を愛するための鏡みたいなものだったのではないかとも思いました。 こんなに高名な才能ある先生に尽くせるのは、先生が側に置いてくださるのは私だけ、みたいな自己犠牲に酔っている感じがすごくします。元々太宰治もこんなにもオレは弱いんだ、酷いヤツなんだ、笑って罵ってくれよみたいな自己批判というか、それによりそんな事ないですよ、と言ってもらえるのを期待している感じがイヤな男だと思っていたのですが…ますます嫌いになりました。一言で言うとバカな男にひっかかって愚かな事をしたなあ…という感想です。 それにしても不思議なのは水商売に従事する女性は男性をもてなすため、言ってみれば男性が必要とするから需要のある職業についているのになぜ男性はそういう女性を蔑むんだろう?家庭を壊すのは女性ではなく男性の身勝手な行為なのに何故相手の女性ばかりが責められるのか?とは言え妻子ある人と深い仲になって挙句の果てには一緒に死のう、なんて言われて心中しちゃって、死んだ後もあしざまに言われ、親類も世間に顔向けできない状況に陥り、墓に入っていても名前も書かれなかった。そして一番悲しいなあと思うのは多分太宰さんはそこまで彼女の事を愛しても、想っても居なかっただろうって事が不憫です。 ああ、ホント悪い男に捕まったんだなぁ…。やっぱり20過ぎてるとは言えお嬢さん育ちの若い女性を東京で一人暮らしなんてさせるものじゃなかったって事でしょうね。外地で亡くなられた何千・何万の若き兵士を思うと…太宰さんが自らの意志で命を断ったのは、そして死なぞ考えても居なかった女性を道連れにしたのは何とも罪深いことだなあ…と思います。彼女にとって太宰さんは死神だったのかもしれません。ますます太宰治がキライになった一冊でした。

Posted byブクログ

2015/05/05

太宰治と心中した女性のことなどこれまで気に留めたこともなかったが、儚く切ない。立派な両親に育てられた幼少期の頃から描かれているから余計にそう感じた。 関東大震災、東京大空襲、二週間の結婚生活で出征した夫の戦死を経験し、太宰と出逢い心中している。 川から引き上げられた娘の遺...

太宰治と心中した女性のことなどこれまで気に留めたこともなかったが、儚く切ない。立派な両親に育てられた幼少期の頃から描かれているから余計にそう感じた。 関東大震災、東京大空襲、二週間の結婚生活で出征した夫の戦死を経験し、太宰と出逢い心中している。 川から引き上げられた娘の遺体を野次馬から隠すように傘を差した時の父親の気持ちはいかばかりであったろうか。

Posted byブクログ

2014/03/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

図書館で借りましたが、こんなに分厚くてボリュームたっぷりの本とは知らなかった。。。 心中という形で娘を失った父の気持ちをじっくりと読みたいのですが・・・貸し出し中に読み切れず一旦返却です。また借ります。

Posted byブクログ

2012/06/22

東京への移動中に読もうと思って駅で購入した一冊。それまで津軽人のくせに太宰作品をほとんど読まなかった私が太宰に興味を持ち始めるきっかけを作った本。 玉川上水で心中したのは知っていたけど、相手の女性について何も知らなかったので、これを読んで彼らのあまりの接点の多さに、運命ってすごい...

東京への移動中に読もうと思って駅で購入した一冊。それまで津軽人のくせに太宰作品をほとんど読まなかった私が太宰に興味を持ち始めるきっかけを作った本。 玉川上水で心中したのは知っていたけど、相手の女性について何も知らなかったので、これを読んで彼らのあまりの接点の多さに、運命ってすごい。とおもった。

Posted byブクログ