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惡徳の榮え 正 の商品レビュー

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2021/01/27

人生の三分の一以上を暗い牢獄の中で過ごしたサド侯爵。 サディズムの元祖として知られる彼の性的倒錯はどんな人間の心にも潜んでいるらしい。 日常から逸脱した行為を繰り返し、投獄され現実の世界で快楽を求めることができず空想の世界にて快楽を追求したこの作品の内容は、彼の性行為に対する探求...

人生の三分の一以上を暗い牢獄の中で過ごしたサド侯爵。 サディズムの元祖として知られる彼の性的倒錯はどんな人間の心にも潜んでいるらしい。 日常から逸脱した行為を繰り返し、投獄され現実の世界で快楽を求めることができず空想の世界にて快楽を追求したこの作品の内容は、彼の性行為に対する探求心つまり快楽を求めることへの知的好奇心から実験のような形で行なってきた行為がどういったものだったのか容易に想像できるものでした。 立ちくらみしてしまうほどの異様な光景を美しく感じてしまう表現が面白くかったです。これに関しては翻訳をされた澁澤龍彦氏の手腕ではないかと思います。 作中にて性行為の描写が一段落すると、空想して楽しみたくなりました。ただ獄中のサド侯爵の気持ちを考えると哀しくなるものがあります。

Posted byブクログ