根源の彼方に グラマトロジーについて(上) の商品レビュー
エクリチュールの根源、その彼方を問おうとする書。 ソシュールやハイデガーを批判的に検証しつつ、ロゴス中心主義やエスノセントリズムによってエクリチュールが貶められてきたことについて論述してあります。 が、いかんせん難解なので、こちらの理解が追いつきません。 読み返しの必要を痛...
エクリチュールの根源、その彼方を問おうとする書。 ソシュールやハイデガーを批判的に検証しつつ、ロゴス中心主義やエスノセントリズムによってエクリチュールが貶められてきたことについて論述してあります。 が、いかんせん難解なので、こちらの理解が追いつきません。 読み返しの必要を痛感させられる本です。
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パロールとエクリチュールの二項対立の分析から、現前の形而上学脱構築を切り開くデリダの原石。翻訳は読みやすいわ用語が的確だわでとても何十年も前の本とは思えん いわゆる初期デリダに関してはこの一冊で足りる気すらある 入門書さえあれば簡単なので難解というイメージにおくさず読むべき
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前期デリダの主著。ずっと前から読もうと思っていて何回か挑戦したが毎回挫折した。なんとか1部を読み終えて、2部に行ったらするする進んだ。1部で挫折していた人は1部を読み飛ばして、2部から始めてもいいかもしれない。 2部は、いつものデリダだ。レヴィ=ストロースとルソーの本について、...
前期デリダの主著。ずっと前から読もうと思っていて何回か挑戦したが毎回挫折した。なんとか1部を読み終えて、2部に行ったらするする進んだ。1部で挫折していた人は1部を読み飛ばして、2部から始めてもいいかもしれない。 2部は、いつものデリダだ。レヴィ=ストロースとルソーの本について、時間をかけて、ゆっくりと読んでいく亀の歩み。デリダ自身に余裕と遊び心があるのが感じられる。 対して、1部は思考が凝縮されていて、歩みも速い。プラトン、アリストテレス、デカルト、カント、ヘーゲル、ニーチェ、フッサール、ハイデガー、フロイト、レヴィナス、ソシュール、西洋哲学の代表的思想家が総登場して徹底的に批判検討される。まずテンポが速すぎるし扱う領域が広すぎるので、追いつけなくて当然。若気の至りだろう。けれど思考が凝縮されてマニフェスト化しているから、『グラマトロジーについて』が前期デリダの主著と呼ばれているのも納得できる。
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各瞬間の意識は実体としてあるのではなく、一瞬前の意識を差異化する作用ないしは関係性として・えなければならないというのだ。こうした言説から、「差異としての時間から出発して、それとの関係で現在を考えなければならない」というジャック・デリダの「差異」の概念を連想したとしても、それほど不...
各瞬間の意識は実体としてあるのではなく、一瞬前の意識を差異化する作用ないしは関係性として・えなければならないというのだ。こうした言説から、「差異としての時間から出発して、それとの関係で現在を考えなければならない」というジャック・デリダの「差異」の概念を連想したとしても、それほど不自然ではないだろう。-前田愛『文学テキスト入門』p23より
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