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中国乙類図像漫遊記 の商品レビュー

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2011/04/10

真面目だけど面白い・真面目だから面白い、中国の図像(主にプロパガンダ)を、分かりやすく軽妙に解説。B級感を弄くり回すだけに終始せず、時代背景等をきちんと添える生真面目さ。だけど笑える。

Posted byブクログ

2009/11/03

中国文学者の武田雅哉先生の本は何点か紹介させていただいてますが、どれもこれも面白い! この本は中国における清朝から現代にかけての著者の言う“乙類”(B級)の図像について「真面目に」「面白く」紹介しています。日本と関係があるものから中国人の想像する近未来、電気に関するもの、SF、悪...

中国文学者の武田雅哉先生の本は何点か紹介させていただいてますが、どれもこれも面白い! この本は中国における清朝から現代にかけての著者の言う“乙類”(B級)の図像について「真面目に」「面白く」紹介しています。日本と関係があるものから中国人の想像する近未来、電気に関するもの、SF、悪書への啓発、酒によって嘔吐するもの、トイレ、そして様々な“偽物“に関する画像などが紹介されています。著者の興味関心は幅広く、清朝時代に書かれた絵入り新聞「点石斎画報」から数年前一部を騒がせた「先行者」までその収集は多岐にわたります。本書のテーマの一つに「偽物」とあり、偽物溢れる中国について語っていますが、著者の中国の偽物たちに対しての姿勢は明確です。以下引用しますと、「世界からさんざんんたたかれた北京郊外の某遊園地における「似て非なる」キャラクターたちも、すぐれて中国的な「改編」行為のひとつにすぎません。こんなことをいうと、著作権大切のセンセーがたからお叱りをうけるのでしょうが、ぼくがわざわざ「野暮なことはするな。あれはそのままにしておいて、楽しむべきなのだ」などと、不遜にして危険なことばを叫ぶまでもなく、ああいう中国文化の神髄は、けっして消滅することはないでしょう。ぼくはそう確信していますし、だからこそ、きょうもまた安心して眠れるわけなのであります。」(10頁)とあります。私はこの姿勢に大賛成、偽ブランド物など直接被害の出るものは別として、某遊園地のキャラなどはそう目くじら立てることなく、生暖かい目で楽しむのが”乙“な見方だと思います。

Posted byブクログ