地を駆ける の商品レビュー
これは本当に素晴らしい一冊です。 私は長倉氏の写真集を何冊も持っていますが、この写真集が一番、素晴らしいです。
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私利私欲に翻弄され、おずおずと見っともなく地に這いつくばって、うじ虫のように生きている私たちの腐ったような眼の玉には、こんなまぶしくて目まいがしそうな究極の危険な場所があることすら信じられません。 それを、こともあろうか長倉洋海は、30年にわたって、たった一個の小さなカメラで、...
私利私欲に翻弄され、おずおずと見っともなく地に這いつくばって、うじ虫のように生きている私たちの腐ったような眼の玉には、こんなまぶしくて目まいがしそうな究極の危険な場所があることすら信じられません。 それを、こともあろうか長倉洋海は、30年にわたって、たった一個の小さなカメラで、一つひとつ丁寧に写し出し、巨大な問題性として私たちに差し出しているのです。 内戦・虐殺・革命が続くエルサルバドル、レバノン、イラン、アフガニスタン、フィリピン、山谷、南アフリカ、アマゾン、シルクロード、グリーンランドへと、世界の紛争と辺境の今を伝える彼の筆致は、けっして告発的でも大上段に振りかぶった倫理的な正義論でもなく、静かに穏やかに私たちの生きざまを少し内省させるような感じで語りかけます。
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超重厚。長倉洋海という写真家の歩み、歴史のダイジェスト。人が本当に大好きなんだなと感じた。激動する世界を放ってはいけない性質なんだなと感じた。目を通していると、それらがひしひしと伝わってくるから、いつのまにか大好きになっている。十分に感情移入できる。
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非常にボリュームのある写真集。 戦場の緊迫感よりも、兵士達の横顔を巧く捉えている。 長倉さんの人柄が感じられる一冊。
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