愛に似たもの の商品レビュー
共感したくないと思いつつ、やっぱりどうしても自分がその立場だったら同じことしちゃうかも…となる。 女性の怖い部分の本性が赤裸々に描かれた話 たった一文でゾッとさせられる唯川さんの文章にハマる。物語の盛り上げ方とか、すごい。
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唯川恵先生のホラーオチはマジで怖い… ホラーってか…超現実… 「約束」とかの娘と母…あの後どうなるんだ…地獄しかないんじゃないか……(震)
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先に読んだ本が年代的にしっくりしなかったので、これはどうだろうと選んできた。 唯川恵さんという作家について知らなかったが直木賞や柴田錬三郎賞を受けている。実力があって読み外れないだろう。 初めて読む作家は好みにあってほしいと祈るような気持ちと、少しの好奇心が道連れで、読んでき...
先に読んだ本が年代的にしっくりしなかったので、これはどうだろうと選んできた。 唯川恵さんという作家について知らなかったが直木賞や柴田錬三郎賞を受けている。実力があって読み外れないだろう。 初めて読む作家は好みにあってほしいと祈るような気持ちと、少しの好奇心が道連れで、読んできた。 女の気持ちをテーマにした8編の短編だった。どれも女(に限った事はないが)の心の奥底の思いだ。どうしようもない日常に蝕まれていったり、気がついていても引き返さない思いが詰まっている、真実に近ければ近いほど、距離を置いて、静視しないでいれば(結婚生活はそのような部分も多いので)出来ないことでもないだろうと言う程度で読んだ。 真珠の雫 男運のない母は、二度目には整った顔立ちの男を選んで、サチはそれを受け継いで生まれた。次の男は保険金のいくばくかの母の金を目当てにして近づき、金がなくなったので消えた、その娘(妹)は不器量だったが、サチがやっと持った店で手伝わせていた。そして気にも留めないほどに見下していた妹にしてやられた。 つまずく 離婚してもフラワーアレンジメントで食べていけた。懇意にしていた花屋の店員が配達の折には、細々した男仕事をこなしてくれたので重宝して可愛がっていた。彼に恋人ができたのも気にならなかったので祝福した。だが彼に頼みたい仕事もまだあったのに、周りの女たちの興味本位の噂が広がった。 ロールモデル 少女の頃から何でも良く出来た友人が居た。理美は憧れをこめてなんでも藍子に尋ねて従ってきた。結婚も子供も。 藍子の夫が亡くなった、藍子がこんな不幸に合うなんて……。 やっと理美が自立し始めたのは優越感か。そのごの理美の変化が怖い。 選択 選択を間違えた。優秀で非の打ち所のない私が……、夫の選択を間違えて、今では実家のものを当てにしたりしている。友人たちより不幸になってしまった。かっての恋人の方が良かった。 女の男を看板にしたプライドは身を滅ぼす。 教訓 とり得もない、目立ちもしない、別に結婚願望もない、だがまわりが婚約だの結婚だ、妊娠だ、子供が出来たと言って来る、フト考えた、祝うだけの人生か。全てを取り戻すのだ! 今付き合っている男と是が非にも結婚したい、経験を生かして、男とは何度か付き合ったがなぜか破局に至ってきた。そのときに言われた言葉を教訓にした。こまごまと、あれもこれも。 遠まわしでは埒があかないと思った今度の男はついに言った「ごめん、ほうっておいてくれ。うんざりだ」 約束 編集プロダクションに勤めて居る幾子は、友人の葉月に得意先の機関紙の表紙のためにイラストを頼んだら、評判がいい。だが葉月は余命宣告を受けて入院してしまった。「頑張る」といって書き続けている。 葉月の夫は何もかも幾子とぴったり会う理想的な男だ。葉月がなくなりその夫と結婚したが、約束どおり葉月の書いた絵を見ることになった。 ライムがしみる 久し振りに馴染みのバーに行った。ママは相変わらず気さくで身の上話などをした。 私は猫好きの男とは別れた。 最近ママの機嫌よく猫の子を抱いてきた。男が出来たらしい。 帰郷 母を見舞いに帰郷した。いい思い出のない故郷、離れるために、母のように生きないために、顔を変えた。自己啓発セミナーにのめりこみ、今はその会の会長の愛人になっている。希望通り母とは違った生き方だ、結婚などはしない。 夫の横暴に耐え、親を介護し、今は入院している母。しかし母のところにはいつも誰かが付き添っている、これは幸せなんだろうか 解説は あ!「わたし」のことが書いてある……。 と言う出だしなのだが、読後感はこれと全く違った。 「愛」のようなもの と言う安易な題名も好きににならなかった。ようなものだったらこれはなんだろう。もちろん恋愛小説とはいえないし愛に溢れてもいない。 ちょっとした女の日常、勝手な生き方の典型を切り取っただけと言う感じだった。 「愛」や「恋」について話せばこういうものではなくなるに違いない。 残念だった。 もう一冊、「雨心中」を買ってきたが、実力を知るには受賞作が良かったのか、決めかねている。
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唯川恵さんは読み終わった後に何かひとつ得られた、というような作家さんではない(という自分の中での位置付け) 一方で誰かに話を聞いてもらいたいような、頭を使いたくない、疲れている、でも一人でいると寂しくも悲しくもある、そんな時にすーっと読める貴重な作家さん この本も決して読み終わり...
唯川恵さんは読み終わった後に何かひとつ得られた、というような作家さんではない(という自分の中での位置付け) 一方で誰かに話を聞いてもらいたいような、頭を使いたくない、疲れている、でも一人でいると寂しくも悲しくもある、そんな時にすーっと読める貴重な作家さん この本も決して読み終わりはスッキリしていない、けれどこれで終わりにできないのが憎い
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初めて読む作家さんでしたが、仄暗い女性心理の描写が良かったです。 何が正しいのか、何が幸せなのか。 どうあってもどこか満足できずに同じ自分でしかありえない女性の静かな苦悶に共感しました。
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女の厭なところを濃縮したような短編集。 ありえないと笑い飛ばしたいけど、そうさせないリアルさがあるホラー小説のような魅力を持つ作品。
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八人の女たちのそれぞれの不幸と幸せの狭間のストーリー。 選択は自分次第で、どちらにも取りようによって取れる。 後悔しないように、精一杯生きるしかないと思わせる作品。。
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【内容】 母親のようにはなりたくない。 美貌と若さを利用して、すべてを手に入れてやる。 親友の真似をして人生の選択をしてきた。 ある日を境にふたりの立場が逆転。 その快感が。 過去の失敗は二度と繰り返さない。 たとえ自分を偽っても、今度こそ結婚までこぎつけなければ。 など...
【内容】 母親のようにはなりたくない。 美貌と若さを利用して、すべてを手に入れてやる。 親友の真似をして人生の選択をしてきた。 ある日を境にふたりの立場が逆転。 その快感が。 過去の失敗は二度と繰り返さない。 たとえ自分を偽っても、今度こそ結婚までこぎつけなければ。 など、 幸せを求める不器用な女たちを描きだす8編の短篇作品集。 第21回柴田錬三郎賞受賞作。 アマゾンより
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
図書館にて借りました。 短編集です。 特に「教訓」にはうんうんと頷くばかり・・・。 私も「何で私だけ皆してることが出来ないの?!」と泣き叫びそうになったし、死にたくなったときもあったな。 「選択」も人のせいにばっかりしてたら、ある意味楽なのね・・・。 いつもながら勉強になります(笑)
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