フロム・ヘル(下) の商品レビュー
アラン・ムーア原作はいつもだけれど、これは特にあまりの幻視感にクラクラした。コミックスなのに物語の射程が凄まじい、と思ったけど、コミックスでしか描けないかも知れないと思い直した。
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なんだかとても疲れる上に、気持ち悪くなるものを読んでしまった。日本のコミックとコマ運びが違って、最後まで慣れなかった。 気分悪くなると思いながらも、読んでしまう。でも、絶対読み返さないと思う。 こんなの出版しちゃうみすゞ書房って、すごいというか…
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なんだか凄い話だった。 この時代のイギリスの社会っていうのを、メチャメチャ取材して、「切り裂きジャック」事件を題材に物語を作り出した。 ただ、単純に「面白かった」という作品ではないかも。読み応えは抜群。 「切り裂きジャック」や「フリーメイソン」のことなど、この作品の背景にある...
なんだか凄い話だった。 この時代のイギリスの社会っていうのを、メチャメチャ取材して、「切り裂きジャック」事件を題材に物語を作り出した。 ただ、単純に「面白かった」という作品ではないかも。読み応えは抜群。 「切り裂きジャック」や「フリーメイソン」のことなど、この作品の背景にあるいろんなことに興味が湧いた。 また再読してみたい。
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日本の漫画フォーマットに慣れ親しんでる身にはなかなか読み辛かった。補遺を読んでようやく少しずつ意味がとれる感じ。徹底した調査に依る描写はほとんど偏執的に思えるほどで、狂気にあてられてわかりやすく夢見が悪くなる結果に。再読する気力はないや……。
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四次元的存在者ガルくん星になるの巻き。 明確な理想の元に遂行される行為が、次第に意味を失い、あるいは別の意味をまとい、混沌としていく様子が鮮やかに描かれている。 彼を狂っていると誰もが言うが、彼にしてみれば彼は正義であり、なすべき大仕事を成し遂げたということになる。 一方で多く...
四次元的存在者ガルくん星になるの巻き。 明確な理想の元に遂行される行為が、次第に意味を失い、あるいは別の意味をまとい、混沌としていく様子が鮮やかに描かれている。 彼を狂っていると誰もが言うが、彼にしてみれば彼は正義であり、なすべき大仕事を成し遂げたということになる。 一方で多くの人は真実を知らず、あるいはまったく別の真実を信じている。 では、果たして真実とはなにか? 読み続けている間、常に付きまとう問い。 幾重にも重なり合う真実の階層から透けて見えるものがあるのか、それともそれもただの幻影でしかないのか。 「切り裂きジャック」を語ることは、彼が膨大な言説の中に埋もれているからこそ、真実とは何かを問い続ける行為であるのかもしれない。
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胸くそ悪い話だ。けれど感情を揺さぶられる。 忘れてしまおう。悪い夢を見そう。 人を殺さなくたって宇宙と繋がることはできる。 ていうか、情報量が多くて疲れた……。
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上巻では走り書き…とは言いましても、それでも情景描写は素晴らしかったのですが、下巻では一気に線が洗練され、コミックと言うよりもデザイン画の様なアーティスティックな領域に達しています。 凄いの一言です。 好きでたまりません。
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切り裂きジャックをめぐる狂気の物語、下巻。 詳しいレビューは上巻で。 http://booklog.jp/users/tiegm/archives/4622074915 下巻最後にはページ単位の細かい解説や、切り裂きジャックの物語の変遷、楽屋話などが載っている。とても楽しいが...
切り裂きジャックをめぐる狂気の物語、下巻。 詳しいレビューは上巻で。 http://booklog.jp/users/tiegm/archives/4622074915 下巻最後にはページ単位の細かい解説や、切り裂きジャックの物語の変遷、楽屋話などが載っている。とても楽しいが、楽しさを味わうためには本編をじっくりと、腰を据えて読まないとね。
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話題の海外コミックか、くらいの軽い気持ちで読み始めてみたら、何これ! おそろしいほどの情報量に、これはコミックではなく、イラストレイテッド・ノベルなんだなあと実感。しかもさらに読み応えのある解説が本編のあとに付されてるってのがすごい。解説を読みながら本編を読み返すと二度楽しめる本...
話題の海外コミックか、くらいの軽い気持ちで読み始めてみたら、何これ! おそろしいほどの情報量に、これはコミックではなく、イラストレイテッド・ノベルなんだなあと実感。しかもさらに読み応えのある解説が本編のあとに付されてるってのがすごい。解説を読みながら本編を読み返すと二度楽しめる本です。強烈なオカルティズムが気に入るかどうかは個人差があるでしょうが、それをさしひいても、「切り裂きジャック」事件が、来る20世紀を象徴していたという考え方には非常に興味深いものがあります。本編の後味はたいそう悪いのですが、おまけについている犯人捜しをめぐるドタバタ史を読むと、ちょっと楽しくなります。
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パラノイアックなまでひとコマに過密な情報が過剰なまでの意味が込められ、そしてそれらの意味がスキゾフレニックに乱反射し、意味が別の意味を呼び寄せ、世界が別の相貌を見せはじめる。 ここには「狂気」が胚胎しており、その「狂気」は一人ガル博士(切り裂きジャック)にのみ帰せられるものではな...
パラノイアックなまでひとコマに過密な情報が過剰なまでの意味が込められ、そしてそれらの意味がスキゾフレニックに乱反射し、意味が別の意味を呼び寄せ、世界が別の相貌を見せはじめる。 ここには「狂気」が胚胎しており、その「狂気」は一人ガル博士(切り裂きジャック)にのみ帰せられるものではなく、 19世紀末ロンドンの、或いはさらに言えば、西欧近(=現)代の孕む「狂気」? などと記すとどこか嘘くさい気がするが、ともかく圧倒されたのは確か。イメージとテキスト、その圧倒的なマッス。
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