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原理主義の潮流 の商品レビュー

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2012/08/07

穏健派イスラム原理主義団体の歴史概要。 全然なにも知らない人向けに書いた風で、細かく解説してくれるので助かる。 わかったようなわからないような。これでちょっとはニュースがわかるようになるかな。 冷静な書き方で安心する。 定年後の趣味人が書いた随筆のような味。 だからどうってわけ...

穏健派イスラム原理主義団体の歴史概要。 全然なにも知らない人向けに書いた風で、細かく解説してくれるので助かる。 わかったようなわからないような。これでちょっとはニュースがわかるようになるかな。 冷静な書き方で安心する。 定年後の趣味人が書いた随筆のような味。 だからどうってわけじゃないんだけど。 著者紹介見たら案外若かった・・・。

Posted byブクログ

2009/12/08

原理主義、なかでもムスリム同胞団の歴史や思想について簡潔にまとめられた一冊。とても分かりやすいので、入門書としてはオススメ。ただ、同胞団についての本なので内容は必然的にエジプト中心です。

Posted byブクログ

2009/11/03

「イスラーム原理主義」、少なくとも今の日本でこれを好意的にとる人はそうはいません。暴力主義、頑迷、排他的・・・「原理主義」につきまとう言葉はマイナスなイメージばかりです。しかし私達日本人はどれだけ「イスラーム原理主義」を知っているのでしょうか。上記のような理解では、イスラームを教...

「イスラーム原理主義」、少なくとも今の日本でこれを好意的にとる人はそうはいません。暴力主義、頑迷、排他的・・・「原理主義」につきまとう言葉はマイナスなイメージばかりです。しかし私達日本人はどれだけ「イスラーム原理主義」を知っているのでしょうか。上記のような理解では、イスラームを教える際に出てくる“啓典の民”という思想と矛盾します。そうした疑問を解消したいと思い、この本を手にしました。本書ではまず最初に以下のように述べています。 「(イスラーム原理主義運動について)われわれが日常的にニュースなどで接するアル・カイーダなど急進派や過激派は・・・「一部の組織」である。では、「一部」以外の人びと、すなわち残りの多数派はどんな活動をしているのか。」(3頁) そしてこの疑問を解消するために同胞団の運動を見ていくとしています。要するに「イスラームの教えにもとづいて社会変革をめざす」(5頁)のがイスラーム原理主義であって(著者は先のように「原理主義」にマイナスなイメージがあることから、「復興」という言葉を使う。以下著者に従う)、そこに穏健派もいれば急進派や過激派もいるということです。以下、著者は穏健派復興主義の代表であるエジプトのムスリム同胞団の動きを書きつづります。彼らムスリム同胞団は1920年代末に組織され、教育や大衆への説法で組織を拡大し、第2次大戦後は議会進出を図りながら(同組織は今現在まで非合法組織であるため無所属や他の政党から出馬する)改革を目指しています。この組織にも暴力主義的な側面もあることを否定していません。また、パレスチナを中心に“テロ”活動などを行うハマースはエジプトのムスリム同胞団との協力関係にあるパレスチナ同胞団を母体としていたことも紹介されています。しかしながら、やはり暴力に走る者は“一部”なのです。マスコミによる一方的なイメージの形成がイスラーム理解に対し阻害となっていることは否定できません。これを矯めるのは我々教師の役目です。我々は既存の知識に安座することなく、日々研鑽をしていかなければなりません。

Posted byブクログ