完本 カリスマ(上) の商品レビュー
この著者の本は、対象にキビシイ筆でときおりいたたまれない気分になるが、それを差し引いても読ませる本だ。バブル以降のダイエーの不振から述べられているので、一冊を通して不吉な低音が流れているよう。 しかし、複数対個て長期戦になったらどちらが有利か、というくだりは面白い。 答えは「個」...
この著者の本は、対象にキビシイ筆でときおりいたたまれない気分になるが、それを差し引いても読ませる本だ。バブル以降のダイエーの不振から述べられているので、一冊を通して不吉な低音が流れているよう。 しかし、複数対個て長期戦になったらどちらが有利か、というくだりは面白い。 答えは「個」。 理由は絶対に仲間割れがないから。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
旧制神戸三中、神戸高商で大人しく、全く目立たなかった中内功が、どうして戦後の風雲児として流通革命を起こすようになったのか。幼少期からの功・博・守・力4兄弟の確執、力の追放。フィリピン戦役からの奇跡の生還が中内に与えた強烈なインパクト。中内の戦後は日本の歴史そのものでもある。成功者から失敗者になりつつある、中内の人生の生き様の凄みを怜悧な目で観察する著者の鋭さに脱帽です。田岡一雄、賀川豊彦など、神戸が産んだ「改革者」も登場し、その類似点などもなるほどと思わされます。
Posted by
ノンフィクションというより エンターテインメント大作。 戦争体験から創業期〜拡大期にかけての ちょうどこの上巻に扱われている内容は 知らないことが多かっただけに 新鮮で、驚愕。 神戸の戦後史の一面としても 非常に勉強に。
Posted by
日本の流通の歴史とそれがネットに場を移そうとも変わらない小売の原点、それをガムシャラに突き進む、また、高度成長という数十年に一度の大波を鷲掴みにして事業と組織を拡大させる(これも今のネットという大波に読み替えれる)、そして、その後にぶちあたる膨張と解体の過程、これら全てに中内功、...
日本の流通の歴史とそれがネットに場を移そうとも変わらない小売の原点、それをガムシャラに突き進む、また、高度成長という数十年に一度の大波を鷲掴みにして事業と組織を拡大させる(これも今のネットという大波に読み替えれる)、そして、その後にぶちあたる膨張と解体の過程、これら全てに中内功、取り巻くダイエーの人材、イトーヨーカ堂など競合の経営者の圧倒的な存在感。いやー、これだからノンフィクションはヤメれない。 佐野真一は昔からよく手にするのだが、どうしようかな?「あんぽん 孫正義伝」を買おうかな。
Posted by
ダイエー中内氏を描いた本書を久しぶりに読み返した。 前半戦は、ダイエーが一気に全国拡大していくまでの昇りの話。佐野眞一氏の本は、ここまでやらんでもと思うくらいネチっこく関係者の取材を重ねて人の内面をあぶっていくのだけれども、その取材量に圧倒される。文句なしに面白い。
Posted by
この著者って、誰かの談話を紹介するたびに、思い入れいっぱいの長い感想を語る。あれが三分の一ぐらいだったら、もっとどんどん話がすすんで楽しく読めるのに。
Posted by
- 1