終着駅殺人事件 の商品レビュー
西村京太郎のほかの本格ミステリ作品は読んでいたが、トラベルミステリーを読むのはこれが初めてだった。 本作は、積極的に西村のほかのトラベルミステリー作品を追いたくなるくらい、面白い作品だった。 傑作。
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上野駅は終着駅でもあり始発駅でもある。ゆうづる(調べたら1993年廃止だそうだ)に乗って青森から上京してきた憧れと不安の混じる若者や訛りに、時代感と郷愁などを感じつつ。連続する殺人事件の犯人や動機、昔の教え子の行方探しとどう関連するのか、最後の50ページで色々明らかになった。
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西村京太郎の作品を読むのは学生時代「消えた巨人軍」を読んで以来で数十年ぶりです。十津川警部のドラマを見て原作はどんなものだろうと読んでみたが、思った以上にストーリー展開もよく面白かった。青森の7人の同窓生が卒業して7年ぶりに上野発の寝台特急「ゆうづる7号」で故郷の青森に向かおうと...
西村京太郎の作品を読むのは学生時代「消えた巨人軍」を読んで以来で数十年ぶりです。十津川警部のドラマを見て原作はどんなものだろうと読んでみたが、思った以上にストーリー展開もよく面白かった。青森の7人の同窓生が卒業して7年ぶりに上野発の寝台特急「ゆうづる7号」で故郷の青森に向かおうとしていた。しかし、上野駅構内で第一の殺人が起きる。その後次々と殺されていく同窓生。犯人は誰なのか?故郷が青森の亀井刑事が十津川警部と協力して時刻表トリックに挑む。この作品のポイントは動機は何なのか。文章も読みやすく他の作品も読んでみたいです。2023年7月28日読了。
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昭和56(1981)年度日本推理作家協会賞長編部門受賞作。西村京太郎のトラベルミステリーとしては3作目で、恐らく最も有名な作品といえるだろう。 3度ドラマ化されているため、私も見たことがあるのだが、ドラマ版は結末が異なっていた。 まず本作で描かれる上野駅が纏うイメージが私の持つそ...
昭和56(1981)年度日本推理作家協会賞長編部門受賞作。西村京太郎のトラベルミステリーとしては3作目で、恐らく最も有名な作品といえるだろう。 3度ドラマ化されているため、私も見たことがあるのだが、ドラマ版は結末が異なっていた。 まず本作で描かれる上野駅が纏うイメージが私の持つそれとは全く異なる時代性。東北新幹線も開業前で、「上野駅に行けば故郷を感じられる」旨が複数の登場人物から語られる。その感覚がとても不思議、というか。発刊当時は共感を呼ぶ概念だったのかもしれない。もう40年も前のことである。 設定と展開は、今読むと多少強引にも思える。まあ今は没交渉になっても割と簡単に連絡がつく時代だから、とも思う。 西村京太郎本人は自選のベスト5には本作を選ばず「寝台特急殺人事件」を選んでいる。確かに、「トラベルミステリー」としての構成自体は恐らく「寝台特急殺人事件」のが技巧的なのだが、いかんせん大がかりすぎて若干説得力に欠けた。本作も「動機が弱い」と言われそうではあるのだが、こんなにもやるせなく人間臭い動機こそが人を凶行に駆り立てるのだ、と考えると、どことなく切迫した苦しさを感じる。 ただトリックは「そこかよ!」となるやつではあるしいささか強引。あと、2つの物語を強引に結んでしまっているのが微妙に感じる。いかにも小説っぽい。まあ、小説なのだけど。
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十津川警部シリーズ。同窓会の帰郷旅行で7人が集まり、次々と殺されていく。メインのトリックはおなじみの列車を使ったもので、それを解くと、登場人物の行動を追うだけのものとなってしまった。もう少し、ストーリーに盛り上がりが欲しかった。
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西村京太郎はトリックの論理性以上に小説としての切れ味を大切にしている。なるほどな、と。西村京太郎は50冊程読んだが今のところ一番面白くて最後の最後まで衝撃的だった。
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久しぶりの推理小説で、初西村京太郎作品。 正直あんまり犯人の動機も、警察の行動も共感できない部分がたくさんあった。また、電車の時間のトリックも、さすがに時刻表眺めればすぐわかるんじゃないかと感じたので、総じて微妙な小説だと感じた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
これが、名作ですか!? 殺人動機の弱さ・・まあ、これは殺人者の勝手ですから不問にしても、肝心の時間トリックは電車時刻表をみればわかるはずという何とも稚拙な内容です。 こうした警察の初動の悪さで、結局一人も救えなかった結果には怒りすら覚える酷い出来です。
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氏の数ある著作のなかでも傑作といわれているから期待をして取りかかったが、どうもいまひとつ。ふたつの事件のかかわりも意外性がなく、大抵の事実が後づけである感が否めない。いまのところ『殺しの双曲線』がいちばん好きだなあ。
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青森県F高校の男女七人の同窓生は、上野発の寝台特急「ゆうづる7号」で、卒業後七年ぶりに郷里に向かおうとしていた。しかし、上野駅構内で第一の殺人。その後、次々に仲間が殺されていく―。上野駅で偶然、事件に遭遇した亀井刑事は、十津川警部とともに捜査を開始した。
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