海軍めしたき総決算 の商品レビュー
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1984(底本1981)年刊。◆著者は日本海軍で炊事、給与計算・支払事務担当、つまり主計畑を歩いた。その著者の太平洋戦争従軍記が本書。東南アジアに向かう輸送船が沈められ、鱶に大腿部を噛まれながらも、急死に一生を得て、闘病後に内地廻送、しかる後九州の航空基地勤務を経て終戦を迎えた。このように戦場を闊歩しなかったためか、戦場の緊迫感は希薄。しかし、主計のありようや軍隊内の人間関係、つまり下士官と士官の関係、先任如何による違い、食事の内容や分配方法等、描写はリアル。また、終戦後のどさくさや引揚船の実情も描写。
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