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受命 の商品レビュー

3.9

16件のお客様レビュー

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2010/03/27

うなるほどの内容。帚木蓬生という作家の魂の咆哮を感じる。現在の北朝鮮と韓国の関係をモチーフに作り上げたとは思われないほどの現実性を帯び、それだけに深い悲しみを彷彿とさせられる。

Posted byブクログ

2010/03/02

北京の国際学会で知り合った北朝鮮の医師に招聘を請われた日系ブラジル人医師。この医師と前作「受精」からの訳あり関係のOLが、縁あって在日朝鮮人の実業家会長の付き添いとして万景峰号に乗り込む。一方、OLの友人である韓国女性は、脱北した韓国実業家の密命を帯びて北朝鮮に密入国。 三者三...

北京の国際学会で知り合った北朝鮮の医師に招聘を請われた日系ブラジル人医師。この医師と前作「受精」からの訳あり関係のOLが、縁あって在日朝鮮人の実業家会長の付き添いとして万景峰号に乗り込む。一方、OLの友人である韓国女性は、脱北した韓国実業家の密命を帯びて北朝鮮に密入国。 三者三様の北朝鮮入国であったが、彼らの運命が一つの目的(彼がいるかぎり、この国に未来はない)に向かって収斂していく。。。 いやぁ、、、フィクションなんでしょうけど、これがドキュメンタリーだと云われても信用したくなってしまうくらい、あのお国事情が事細かに書かれています。 (2010/2/24)

Posted byブクログ

2010/02/19

現役の精神科医である帚木蓬生の著書はどれも「人の尊厳」のような物を丁寧にそしてしっかりとした筆致で描いているので、お気に入りの作家の1人なんです。 「受命 Calling」も人の尊厳についても描かれていますが、そこに某国の事情というのが加わったことにより深く考えさせられる1冊で...

現役の精神科医である帚木蓬生の著書はどれも「人の尊厳」のような物を丁寧にそしてしっかりとした筆致で描いているので、お気に入りの作家の1人なんです。 「受命 Calling」も人の尊厳についても描かれていますが、そこに某国の事情というのが加わったことにより深く考えさせられる1冊でした。 物語の始まりは、日系ブラジル人医師、津村リカルド民男が北京での国際会議の席で平壌産院の許日好(ホ・イルホ)医師と出会い、北朝鮮の平壌産院での指導をお願いされるところから始まります。 最初は返事を保留した津村医師ですが、旧友で脱北者を支援するNGO活動を行っている車世奉(チャ・セボン)と会うことで平壌産院行きを決意します。 それと平行する形で、元々津山医師と親交のあった、日本人の北園舞子、韓国にいる寛順(カンスン)もそれぞれ別の事情を抱えながら北朝鮮に向かうことになります。 そして、この3人が北朝鮮内で出会うときに国家を揺るがす一大事件が起こる・・・ といった流れになっています。 3人が最後に同じ場所に集結する「必然性」が薄いのが若干気になりましたが、そんなことは些細に感じるくらい北朝鮮の悲惨な現状とそれと反比例する綺麗な景色といったことを丹念に描いているので、物語に入りやすかったです。

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2009/12/09

帚木 蓬生さんの小説ですね。 最近個人的に著者に入れ込んでいます。 文庫版を全部読んでみようと思っています。 評価はまだ読んでないのですが、今まで期待を裏切られていないので最高評価ですね。

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2016/08/05

そう来ましたか・・・。 「受精」の続編にあたる北朝鮮を舞台にしたサスペンス。背景となる北朝鮮の描き方はさすがに帚木さん、しっかり読ませてくれます。ただ、それが真実かどうかは判らないのですが。その面白さに引かれて読み続けました。 しかし、サスペンスとしてはちょっと無理があります。そ...

そう来ましたか・・・。 「受精」の続編にあたる北朝鮮を舞台にしたサスペンス。背景となる北朝鮮の描き方はさすがに帚木さん、しっかり読ませてくれます。ただ、それが真実かどうかは判らないのですが。その面白さに引かれて読み続けました。 しかし、サスペンスとしてはちょっと無理があります。そのため評価は低いものになってしまいました。 ==========ここから下はネタバレになります。=========== 最終的に手を下したのは、あらかじめ潜入していた女官一人です。主人公達4人が絡む必然性は有りません。むしろ作戦は、女官が単独で毒殺を果たし、そのドサクサにまぎれて女官を逃がす方法を練れば良かったはず。 もしどうしても毒殺の確認が必要だったとしても、外の部隊は不要のはず。人民軍を動かす力があるのなら、むしろ最初からそれを使ったほうが適切。特に外の部隊に2人が参加したのは偶然だし、その偶然に頼った作戦と言うのは考えられない。 結果的に、主人公の4人を巻き込むために作った無理なストーリーになっている。

Posted byブクログ

2009/10/10

この話はフィクションなので架空の話ですが、架空の日本の近くにある国交のない架空の共和国に招聘された医師・物見遊山で訪れたOL・密入国した隣国人が色々その国の表裏を見聞しつつある事件に巻き込まれるというフィクションですので実在の国とはどれほど似てようが関係ありません っていうかどう...

この話はフィクションなので架空の話ですが、架空の日本の近くにある国交のない架空の共和国に招聘された医師・物見遊山で訪れたOL・密入国した隣国人が色々その国の表裏を見聞しつつある事件に巻き込まれるというフィクションですので実在の国とはどれほど似てようが関係ありません っていうかどうやって取材したの というくらいリアルであってもフィクションなのでラストもフィクションなのであります ここらへんはアフリカシリーズと似てるかも…。 帚木さんは結構渋い感じですが、この本は福井晴敏とか村上龍とか好きな人に向いてるんじゃないかと思います。

Posted byブクログ