1,800円以上の注文で送料無料

首挽村の殺人 の商品レビュー

2.9

16件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    3

  3. 3つ

    8

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2012/02/21

横溝正史テイストたっぷり。だが、さすがに劣化版的なイメージはぬぐえず。現代の僻地問題等、取り込んだ意欲作とは言える。

Posted byブクログ

2012/02/10

面白い。 酷評される要素が多いことも分かっているが、敢えて言う、面白い。 冬の東北を舞台に、人々の暮らし、因習、社会問題、想い、 そういったものをないまぜにしながら物語は進む。 その、いわゆる「地方」の生活のいい意味での泥臭さのようなものが、 多少誇張を含んだ形ではあるにせよ、...

面白い。 酷評される要素が多いことも分かっているが、敢えて言う、面白い。 冬の東北を舞台に、人々の暮らし、因習、社会問題、想い、 そういったものをないまぜにしながら物語は進む。 その、いわゆる「地方」の生活のいい意味での泥臭さのようなものが、 多少誇張を含んだ形ではあるにせよ、良く描けていたと思う。 熊が出てくるくだりも、個人的にはすごく好きだ。 ミステリなのに、全然別の角度からドキドキさせられる。 迫力もあるし、事件とからむのかからまないのかすら分からなくてページを繰る手が早くなる。 「え?熊なの?人なの?人為なの?自然なの?」と戸惑わされる感じ、悪くない。 というか、熊の場面でのドキドキ胸が高鳴る恐怖感が、 そのまま物語全体の雰囲気づくりに一役買っている。 マタギの老人の「熊は一度人を喰ったら餌としか思わなくなる」 という言葉も心にズン、と響いて、 その思苦しい感じが殺人が続く村内の怯えと重なってより一層黒い不安を掻き立てる。 ただ、やっぱり「もったいない!」と思えるフシが多いのは事実で、 とても興味をそそる伏線をいっぱい張り巡らすことができているのだから、 もっともっと存分にその持ち駒を活かせたらいいのに、とも思う。 私個人としては、この本に限って言えば、 最近めっぽう多い理論武装を重ねて綺麗すぎるほどシャープに 物語が片付いてしまうミステリと比べて、 妙に宙ぶらりんだったり、想像の余地を含ませて終わる部分があるのは、 むしろ現実に近い感じがして新鮮な風を感じ、 「そうか、まぁ、こういうのもアリかな」と思えた。 (※別にこの作品内容や登場人物に強いリアリティがあるというわけではない。 そうではなくて、実際の現場って何もかもがそんなにピシッと 片付くわけではないだろうし、 理詰めじゃ説明できないモヤモヤしたものもあるだろうし、 そういう、完全にカタがつくわけではない部分がある、という意味での「現実」ね) 横溝正史大賞を受賞してしまったせいで、 あちこちから「横溝作品とは比べものにならない」という批判を浴びせられたようだけど、 そもそも横溝と彼女の作品の共通項は物語の禍々しさや推理の面白さにあるのではなくて、 その土地や生活に根付いた、 人間と土地、人間と時代とが絡みついて起こるドラマ性にあるのではないだろうか。 そういう意味では、横溝作品と彼女の作品とは良く似ている。 物語自体は、特異な専門用語や小難しい抽象論などを振りかざすことなく、 現場を足で調査する捜査員のように順を追って泥臭く進むので、 変なアタマを使うこともないため脳も気持ちも疲れず、 夜更けになるまで時計すら見ることなく夢中になって読んでしまった。 この後の作品が非常に楽しみだ。

Posted byブクログ

2011/12/13

12月-5。2.5点。 デビュー作。感情移入できず。暗いトーンが最後まで続く。 ま、デビュー作だからしょうがないかな。 ただ、設定とか犯人はまあまあだったと思う。次作に期待。

Posted byブクログ

2011/05/05

横溝正史ミステリ大賞受賞作。 雪深い山村で起こる連続殺人事件。 密室などのトリックは出てきませんが 昔話に擬えての殺され方が横溝正史っぽさを 醸し出してました。 それに加えての人喰い熊が怖い・・・

Posted byブクログ

2010/10/17

惜しい!惜しいよこれ。 面白くなる要素いっぱいあるのにもったいない。 というわけで、どの辺が惜しいと感じたのか挙げてみます。 解説でも書かれているけど、人物描写が弱いので感情移入しづらい。特に女性キャラ。最終的には が探偵役になるわけだが、それまでの印象が薄いので、えっ、あん...

惜しい!惜しいよこれ。 面白くなる要素いっぱいあるのにもったいない。 というわけで、どの辺が惜しいと感じたのか挙げてみます。 解説でも書かれているけど、人物描写が弱いので感情移入しづらい。特に女性キャラ。最終的には が探偵役になるわけだが、それまでの印象が薄いので、えっ、あんたが謎解いちゃうの?って感じになる。 そして謎解きのプロセスがほとんど無いままいきなり犯人と対決。さっそうとトリックを暴いてくれるけど、展開の早さについていけない。 そして赤熊の出現。リアリティのある描写で引き込まれる内容。これだけで本1冊書けるんじゃないのっていうくらいのクオリティなのに、本筋の事件とはほとんど絡まずいつのまにやら終息。もったいなさすぎるでしょ。 大村友貴美ははじめて読んだけど、他の作品も読んでみたいと思える内容ではあった。シリーズ物で続きがあるということなので、他の作品に期待。

Posted byブクログ

2010/01/14

単行本発売当初から気になっていた。 熊関連の描写がちょっと長いけど、おもしろかった。 でも想像とちょっと違った。

Posted byブクログ