悪霊の島(上) の商品レビュー
冗長に思える物語の下ごしらえも、何故か読み進めてしまう文章にはさすがキングとしか言いようがない。なにか恐ろしいことが起こりそうな予感だけはしているが、それほど悪いものでもないかもしれないと思ってしまう。また、ここまで読んで止められるかという気持ちにもなる。
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冗漫にすら思える描写。 絵画・芸術に関する表現であるため、スピード感を出すと あまりにも作り物めいた感が鼻についてしまうのを懸念したのか、 上巻の地ならし的設定描写の必要性が 若干裏目に出ている題材かと感じる。 フリもいかにも的すぎて、CM前にむやみにテロップ多用する 日本のバラ...
冗漫にすら思える描写。 絵画・芸術に関する表現であるため、スピード感を出すと あまりにも作り物めいた感が鼻についてしまうのを懸念したのか、 上巻の地ならし的設定描写の必要性が 若干裏目に出ている題材かと感じる。 フリもいかにも的すぎて、CM前にむやみにテロップ多用する 日本のバラエティ番組を彷彿とさせます。 まあ、それでもこの厚みを読ませる力はさすがキングですが… それでも、あまりついついと読み進められず、 私は2週間もかかってしまった。
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人生の転機を事故によって迎えざるを得なかった一人の男の人生。 多少のじわじわ感はあるにしても、ここまではアメリカンサクセスストーリーというとらえ方も? 絵の世界で認められ個展を開くこととなってゆく。 ただ、この土地、隣人の過去、インスピレーションで描いた絵の効果など、 タダモノ...
人生の転機を事故によって迎えざるを得なかった一人の男の人生。 多少のじわじわ感はあるにしても、ここまではアメリカンサクセスストーリーというとらえ方も? 絵の世界で認められ個展を開くこととなってゆく。 ただ、この土地、隣人の過去、インスピレーションで描いた絵の効果など、 タダモノではないという予感は下巻への期待わますます膨らませるが。
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ダークタワー・シリーズの後半でなえてきていましたが、最近、またキングづいてきました。2008年の作品。 交通事故で片腕だけでなく、家族まで崩壊してしまった建設業界の大物フリーマントル。事故によって脳にダメージをうけ、性格にまで影響がでてしまって妻をも傷つけてしまう。事故体験者キ...
ダークタワー・シリーズの後半でなえてきていましたが、最近、またキングづいてきました。2008年の作品。 交通事故で片腕だけでなく、家族まで崩壊してしまった建設業界の大物フリーマントル。事故によって脳にダメージをうけ、性格にまで影響がでてしまって妻をも傷つけてしまう。事故体験者キングは単純には感情移入できないような、なかなか苦い人物像をつくります。すべてを失ってリハビリのためにやってきたフロリダ西海岸の小島デュマ。失った体の一部を埋め合わせるように現れ始める不思議な力。徐々に島の暗い過去と結びついてきます・・・ 久々の純粋ホラーなのですが、なんだか初期のキングの迫力を取り戻したかのようです。期待しながら下巻に突入。
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まずこの和訳タイトルはもう少しもじってほしかったなあ。 上下巻でみっちり行く展開なのはいつものことだけど少し冗長すぎる。 人間関係を描くにしてももっと濃密なものが現せたんじゃないかなあ。 起承転結が足りない印象。 下巻読んだら違うかなあ。
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上巻だけでも普通小説として成立するが、ここは偉大なる大作家キング。下巻はいつものキング節で恐怖を描いている。とってもファンタジーだし、アメリカ人らしいモダンホラー作だね。久々の会心作かな。「スタンド・バイ・ミー」や「刑務所のリタ・ヘイワース(ショーションクの空に)」といった趣の普...
上巻だけでも普通小説として成立するが、ここは偉大なる大作家キング。下巻はいつものキング節で恐怖を描いている。とってもファンタジーだし、アメリカ人らしいモダンホラー作だね。久々の会心作かな。「スタンド・バイ・ミー」や「刑務所のリタ・ヘイワース(ショーションクの空に)」といった趣の普通小説もまた期待したいな。 <わたしは、時間はたっぷりあると自分に話しかけた。もちろんわたしたち人間はいつも自分にそう話しかけているのでは? わたしたち人間には時間がつきるとは想像できない。そして、わたしたち人間が想像できないという罪を犯せば、神は必ず罰をくだすのだ。> 今作の警句はかなり鋭かったな。キングお得意の語り口は健在。またパートナーとなったワイアマンのキャラ立ちも見事というしかない。 さあて、「ザ・スタンド」や「IT」並の文量となった新作「アンダー・ザ・ドーム」の翻訳を楽しみに待ちますか。既にスピルバーグがテレビドラマ化するという話も進んでいるみたいですね。
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6月21日読了。2009年間のキングの新作、上巻。交通事故で右手を失い脳に障害を負ったエドガー。「デュマ・キー」なる小島に移り住み絵を描き始めるが、やがて彼とその周囲には超現実的な力が満ち始め・・・という前半。事故から異常な力を身につけてしまった男の悲劇とそれを理解できない周囲の...
6月21日読了。2009年間のキングの新作、上巻。交通事故で右手を失い脳に障害を負ったエドガー。「デュマ・キー」なる小島に移り住み絵を描き始めるが、やがて彼とその周囲には超現実的な力が満ち始め・・・という前半。事故から異常な力を身につけてしまった男の悲劇とそれを理解できない周囲の恐怖・というのは傑作「デッド・ゾーン」のモチーフだが、キングとしては二番煎じをやるつもりはないようで、幻肢痛や言語野の障害によるいい間違え、デジャヴュのような幻視などの現象を圧倒的な筆力で畳み掛けていく、キングにしか出来ない堂々たる横綱相撲だ。主人公の能力は「現実を映し出しかつ現実を変える力を持つ異様なリアリティのある絵画」として発現し、それが社会的にも認められ始めるという展開が面白い・・・タイトルにもある「悪霊」はまだ存在が匂わされる程度だが、後半でそれがどのように暗転していくのか。楽しみだ。
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いつもながら、キングは序盤が長い。上巻はあまり緊張感がなく、盛り上がりがなく、ホラー的な雰囲気もさほどなく。面白くないわけではないけど、なかなか読み進めません。 ところが。下巻に入ると一気。急速に盛り上がるホラー的要素。恐怖と惨劇のオンパレード。さすが。そしてもちろんこの盛り上が...
いつもながら、キングは序盤が長い。上巻はあまり緊張感がなく、盛り上がりがなく、ホラー的な雰囲気もさほどなく。面白くないわけではないけど、なかなか読み進めません。 ところが。下巻に入ると一気。急速に盛り上がるホラー的要素。恐怖と惨劇のオンパレード。さすが。そしてもちろんこの盛り上がりのためには、上巻の静かな物語が必要だったわけです。ラストに残るしんみり感も印象的でした。 この作品は、芸術の物語。作中に登場する数々の絵画にイメージが膨らみます。美しくて恐ろしい絵の数々、見てみたいなあ。
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正直長い。後半になってやっと話が展開してきたが、翻訳本にありがちの洋風ジョーク(回りくどい表現)等が満載。キングだからどうこうってのはあまり関係なく、読みやすくしてほしいなぁ。しかし、ここまで読んだら下巻も読まざるを得ない。おもしろいんですよね?大丈夫?
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不慮の事故で片腕を失ったエドガーは、ひとりフロリダの孤島デュマ・キーに移り住んだ。波と貝殻の囁きを聴きながら静かに暮らすエドガーは、ある日、絵を描く衝動にとりつかれた。かつて幾人もの芸術家を迎えたデュマ・キーに宿る何かが作用したのか?彼の意思と関わりなく手が描き出す少女と船の絵―...
不慮の事故で片腕を失ったエドガーは、ひとりフロリダの孤島デュマ・キーに移り住んだ。波と貝殻の囁きを聴きながら静かに暮らすエドガーは、ある日、絵を描く衝動にとりつかれた。かつて幾人もの芸術家を迎えたデュマ・キーに宿る何かが作用したのか?彼の意思と関わりなく手が描き出す少女と船の絵―それはいったい何なのか?
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