江戸の隠密・御庭番 の商品レビュー
タイトルにあるように、江戸時代の隠密・お庭番について解説した一冊。 内容的には、「広い意味で隠密・お庭番と考えられる人たちのエピソード集」といった感じ。 この取り扱う人物の広さが、本書の意図を曖昧にしている感じがして残念。 柳生十兵衛はまだ我慢できるとしても、鳥居耀蔵や村山...
タイトルにあるように、江戸時代の隠密・お庭番について解説した一冊。 内容的には、「広い意味で隠密・お庭番と考えられる人たちのエピソード集」といった感じ。 この取り扱う人物の広さが、本書の意図を曖昧にしている感じがして残念。 柳生十兵衛はまだ我慢できるとしても、鳥居耀蔵や村山たかまで広げると、隠密的な経験のある人全員集合的な印象は拭えない。 取り扱う人物として50人ほど挙げているが、眼からウロコ的なものはほとんどない。 しかも、隠密的な行動というのもあくまで予想の範囲でしかないというオチまでつく。 結局、最後の1ページまで出版意図が不明なままであった。 以前、テレビアニメで観た、 「また、つまらぬものを斬ってしまった」 という台詞だけが頭に浮んだ読後感であった。
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