CO2と温暖化の正体 の商品レビュー

ウォレス・S.ブロッカー,ロバートクンジグ【著】,内田昌男【監訳】,東郷えりか【訳】

2018/11/05

温暖化問題の学説史がコンパクトに分かる。ミランコヴィッチの太陽周期なんて初めてきちんと知りました。あと氷床が解ける⇒北大西洋の淡水化⇒コンベアベルト停止というのも壮大なメカニズムだ。

眠れる野獣をわざわざ目覚めさせるな！というのが温暖化問題の今のところの妥当な見解か。これだけで様々の大掛かりな取り組みをするのはちと弱い気もするが、グダグダ言ってると取り返しがつかなくなるかもよ、と。さらに、被害を受けそうなのは乾燥化：アフリカ、水位上昇：バングラなど、貧しい国を襲う可能性がある。

訳文はこなれていない印象。結局サイエンスライターの手になる文章も個人的には鼻につく。