実録!債務免除読本 の商品レビュー
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第二会社方式による事業再生手法を小説風に解説。実体験に基づくもので説得力がある。第二会社方式も聞こえが良いが、やってることは借金の踏み倒し。貸倒引当金を十分に積んだ銀行があとは無税で貸倒れ処理したいという場合、債務者に対して債務免除せずに、通常は第三者に債権譲渡を行い、債権譲渡損を認識する。債務免除すると株主から経営責任を問われるし、また債務者も多額の債務免除益を計上することとなり、どちらにとっても都合が悪いわけだ。 債権を譲り受けた新債権者は、バルクセールで債権を購入しているから、原債権に比して相当割安な金額となっている。だから、新債権者はわずかでも債務者から金銭を回収できれば十分であり、債務者側からしても債務免除を勝ち取るチャンスとなる。その前に債務者は第二会社に優良物件を売却済で清算を前提とした休眠会社となっているから、債務免除益を計上しても吸収できるわけだ。
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