1,800円以上の注文で送料無料

つぎはぎだらけの脳と心 の商品レビュー

3.6

19件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    10

  3. 3つ

    5

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2010/05/11

脳はいきあたりばったりで進化してきた。だから、人間が考えるようなシステムから見ると非効率きわまりない構造をしているのだそうだ。 人間が意識・理性・感情を持っていることはすばらしいことだから、人間を人間たらしめる奇跡的な機能を持った脳はすばらしい設計だと私たちは考えがちだけれども、...

脳はいきあたりばったりで進化してきた。だから、人間が考えるようなシステムから見ると非効率きわまりない構造をしているのだそうだ。 人間が意識・理性・感情を持っていることはすばらしいことだから、人間を人間たらしめる奇跡的な機能を持った脳はすばらしい設計だと私たちは考えがちだけれども、そうではない。むしろ様々な制約があり、いきあたりばったりで非効率的な進化にならざるをえなかったからこそ脳の機能が人間らしさを生んでいると著者は主張する。 この辺りの説明はすごく新鮮で、合点がいく。 (初心者にすごく配慮して書かれているけど)専門的な話になると、専門用語も増えてなかなかすらすらと読めない。でも、各章の最後にはこの章で何を言いたかったのかとまとめてあるので、それを読むと納得できる。特に最終章の最後にこの本を総括する図が載っているのだけど、これがすごく分かりやすい。 脳に対する疑問について、完璧な答えを知りたいという人はあまり満足できないかも。結局脳はまだ分からないことだらけなので、結論があいまいな部分が多々あります。 ただし、脳のより原始的な部分に関する挙動についてはかなり詳しく解明されているみたいで、鳥肌級の秘密もあったりするのでおすすめです。

Posted byブクログ

2010/04/12

なんかそつなく初学者向け(一般向け)に脳のことを碩学が書いた本という感じだった。深い哲学的な洞察とか高いオリジナリティとかぶっ飛んだ主張とかは何もなかった記憶。

Posted byブクログ

2010/03/08

脳は原始的な土台にまにあわせの機能をつぎはぎして作っており、決して理想的な設計ではない、という事実を説明していく間に、かえって脳という器官の凄さがわかってくる。この不完全さによって「愛情」「記憶」「夢」「神」などの発現を理由付けた仮説も面白い。これら論旨を1ページにまとめたチャー...

脳は原始的な土台にまにあわせの機能をつぎはぎして作っており、決して理想的な設計ではない、という事実を説明していく間に、かえって脳という器官の凄さがわかってくる。この不完全さによって「愛情」「記憶」「夢」「神」などの発現を理由付けた仮説も面白い。これら論旨を1ページにまとめたチャートも見事。

Posted byブクログ

2009/12/31

専門用語がちらほらで欲しいところのみとびとびで読んじゃったかも 結局まだ脳みそがどんな風に機能しているかは完全には 解明されてないってことか。 頭の良さ、知能の度合いが生まれか育ちかなど 自分の考えてたことを更新できてよかった本だと思う。

Posted byブクログ

2009/12/30

脳について巷によくある本は、記憶・感情は脳の高度な機能によって実現されていることを説明しているが、この本は脳がいかに不完全なものかを説明している。 題名の「つぎはぎ」が意味するところは、「人間の脳とは原始生物が持つ古い脳に高度な処理をするための大脳を上から乗せたもの」であるという...

脳について巷によくある本は、記憶・感情は脳の高度な機能によって実現されていることを説明しているが、この本は脳がいかに不完全なものかを説明している。 題名の「つぎはぎ」が意味するところは、「人間の脳とは原始生物が持つ古い脳に高度な処理をするための大脳を上から乗せたもの」であるという意味です。本当に高度な脳を作ろうとすれば古い脳を捨てて一から効率的な脳を作るのが良いのですが、進化はそれを許さず、今あるような後付けの脳になっていしまいまったという内容です。 この結果、人間にはどんな問題が出てきたのかいろいろと話が出てきます。

Posted byブクログ

2009/12/27

最近、読んだ池谷さんも絶賛しているという本。 脳って進化の過程でつぎはぎで作られてきた器官なので、いろいろと非効率なところがあるんだよね、というのが邦題タイトルの意味。 原題は、"The Accidental Mind: How Brain Evolution H...

最近、読んだ池谷さんも絶賛しているという本。 脳って進化の過程でつぎはぎで作られてきた器官なので、いろいろと非効率なところがあるんだよね、というのが邦題タイトルの意味。 原題は、"The Accidental Mind: How Brain Evolution Has Given Us Love, Memory, Dreams, and God"というもので、書籍の構成までかなりストレートに表現したものになっています。確かに、記憶やセックス、睡眠などと脳の機能の関係が語られていますが、このあたりのことは時間が経つとさらに詳しくわかるようになるんでは印象を持ちました。宗教やインテリジェントデザインに最後の2章が割かれていますが、日本人だとたぶんこういう終わり方はしないですね。宗教に関する感覚の違いなんでしょうね。

Posted byブクログ

2013/11/24

・人の脳細胞は実はクラゲと変わらない ・脳の信号伝達速度はものすごく遅い(だって化学反応で信号伝達してるし) など最初はおもしろかったが 説明が専門的で難しい部分もあり 後半だれてしまいました もっと文系向きの脳本ないかなー

Posted byブクログ

2009/11/07

最近は茂木健一郎,福岡伸一,池谷裕二を始めとして,「科学者が書いた科学の入門書」がブームなようだ. 難解な分野を美しい文章で書いてある本はまるで小説を読んでいるかのようであるが,やはり「入門書」の域を出ないことが多い. この本は脳の機能について非常に詳しく(分子のレベルまで)書...

最近は茂木健一郎,福岡伸一,池谷裕二を始めとして,「科学者が書いた科学の入門書」がブームなようだ. 難解な分野を美しい文章で書いてある本はまるで小説を読んでいるかのようであるが,やはり「入門書」の域を出ないことが多い. この本は脳の機能について非常に詳しく(分子のレベルまで)書かれている(高校までのリベラルアーツを十分理解していないと読解するのは難しいかも・・・). 興味深いテーマを取り上げて,詳しく説明している. 記憶はどのように保存されるのか?性的指向と脳の関係は?etc・・・ 人間は,進化の過程でいらない部分をそぎ落として,合理的に進化してきたのかと思うけれども,実は全く逆で自転車操業的に進化し,エネルギー効率もそんなに良くないんだって. 関連して池谷裕二の「単純な脳,複雑な「私」」もオススメです.

Posted byブクログ

2009/10/08

脳に関する本で今まで読んだ中で最も面白かった。よくある「人間の脳は凄いんです!」と持ち上げるだけの意見に真っ向から反論する、刺激的な内容。とにかく人間の体に興味を持つ人は必読。

Posted byブクログ