日本人が知らない幸福 の商品レビュー
途中で断念。 ミネラルウォーターの話で、日本の水道水はおいしく、ミネラルウォーターを買う必要がないと著者は思っているようだった。 それに対してミネラルウォーターを買ってまで飲む人を見下しているような書き方がされていた。 買うのはその人の自由だといいつつ、ミネラルウォーターを買...
途中で断念。 ミネラルウォーターの話で、日本の水道水はおいしく、ミネラルウォーターを買う必要がないと著者は思っているようだった。 それに対してミネラルウォーターを買ってまで飲む人を見下しているような書き方がされていた。 買うのはその人の自由だといいつつ、ミネラルウォーターを買った甥のペットボトルの中身を入れ替えて、気づかないようだとバカにするような箇所があった。 その、個人の自由に対してバカにするような態度で嫌気がさし、その後の文章がいかに自分の境遇が悪く、いかに他の人は恵まれているか。という不幸自慢のようなものが感じられ、半分ほどでやめた。
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10代でベトナムから日本へ亡命し、医師になった著者の物語。幼少期のベトナムでの過酷な経験、日本に来てからの困難と努力、医師になってから思う日本の環境について。想像もできないほど過酷な経験をされているが、日本で生まれ一般的な家庭で育った日本人にはできない経験だからこそ、羨ましくも思...
10代でベトナムから日本へ亡命し、医師になった著者の物語。幼少期のベトナムでの過酷な経験、日本に来てからの困難と努力、医師になってから思う日本の環境について。想像もできないほど過酷な経験をされているが、日本で生まれ一般的な家庭で育った日本人にはできない経験だからこそ、羨ましくも思ってしまった。
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著者は1965年ベトナム生まれ。九人兄弟の八番目。 ボートピープルとして亡命を試みるも7回失敗し、 ようやく1982年に合法的に日本に移住。94年に医師 国家試験に合格、そして日本に帰化。 …というプロフィールと、「日本人が…」というタイトルで 本のおおよその中身は見...
著者は1965年ベトナム生まれ。九人兄弟の八番目。 ボートピープルとして亡命を試みるも7回失敗し、 ようやく1982年に合法的に日本に移住。94年に医師 国家試験に合格、そして日本に帰化。 …というプロフィールと、「日本人が…」というタイトルで 本のおおよその中身は見当がついたが、読まなければ いけないという何か使命感のようなものを感じて、迷わず 手に取った一冊。 本書の中で筆者が強調しているのは"自分の経験は 自分にとって、かけがえのない宝物であっても、他人に とっては何の意味もない場合が多いと、私は信じている。 そのせいか、自分の経験や考え方を決して他人に押し 付けようとしない。"ということ。 だから、とんでもなく辛い思いをしているはずなのに 読んでいて悲壮感がほとんど感じられなかった。 悲壮感どころか、読後には清々しささえ残った。 この点で、予想を裏切る一冊だった。 気になった箇所を抜粋: "人助けとは、それを受ける人と与える人の両者とも お互いにありがとうを言えるチャンスである。" "両親は人生の成功者だったと思っている。ここで いう成功は、社会的地位や財産とはまったく関係 ない。 ただ、「親」として成功したと思うのだ。 別に偉業を成し遂げたというわけでもないし、子供 たちが大活躍をしているのでもない。それでもわたし たち親子は、信頼し合い、いつも親は子に、子は親 に、思いを寄せながら平凡に、目立たずに、人生の 苦しみを分け合いながら、共に生活していた。その 点において、である。" "一つのカボチャの木からできる実を見ればわかる でしょう。すべての実が形も、色も、成長する速度 も異なる。同じであることを要求すること自体が 自然の摂理を理解していない証拠なのよ。" (筆者が引用した 筆者の姉の言葉。)
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医師の武永 賢 氏の著書です。 著者は、ベトナム・サイゴン生まれで、ベトナム戦争でサイゴンが陥落し、それまでの生活を失っています。 ボートピープルとして亡命を企て失敗などの経験を経て、合法難民として日本に移住し、日本で苦労して医師となり現在に至ります。 私とは全く違った経験を...
医師の武永 賢 氏の著書です。 著者は、ベトナム・サイゴン生まれで、ベトナム戦争でサイゴンが陥落し、それまでの生活を失っています。 ボートピープルとして亡命を企て失敗などの経験を経て、合法難民として日本に移住し、日本で苦労して医師となり現在に至ります。 私とは全く違った経験をしてきた著者の何気ない視点での幸福論は、普段の生活がある程度恵まれているのに、ついつい不満を感じてしまう自分には良い刺激でした。 価値観や生き方は違いますが、現状に満足する能力=知足の大事さを改めて認識できました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
著者の武永賢さんは、1965年にベトナムで生まれた。もともとの名前は、ヴー・ダン・コイという・・・ 1975年4月30日、ベトナム民主共和国(北ベトナム)がサイゴン(現在のホーチミン市)を攻め落とし、ベトナム共和国(南ベトナム)が消えた。 コイさんは、その後、何度も亡命しようとして7回も失敗した後、1982年、ご両親、3人のお姉さん、妹さんとともに、お兄さんが既に合法的に住んでいた日本に合法難民として移住することができ、1988年、杏林大学医学部に入学、現在は医師として活躍されているそうです。 この本の中で私が一番衝撃を受けたのは「ジャングルで暮らした父と姉」という章です。 1975年4月のサイゴン陥落から2週間後、コイさんのお父さんは、共産主義政権から逃れるために、親友から深いジャングルの中の土地を譲ってもらい開墾する生活をスタートさせたそうです。病弱なお父さんを支えるために4人姉妹の誰かが学校を中退してジャングルに入らなければならなかったそうです。話し合いの末、17歳で高校2年生だった3番目のお姉さんが、お父さんと一緒にジャングルで生活することになったそうです。 17歳という人生においてもっとも希望に満ちた時期に、家族のため、父親のため、自分の青春、学業、便利な生活、個人の楽しみ等をすべて諦めてジャングルに入る決心をしたことについて、賢さんは、いま50歳になるお姉さんに聞いてみたそうです。するとお姉さんは、こう答えたそうです。 「1つのカボチャの木からできる実を見ればわかるでしょう。すべての実が形も、色も、成長する速度も異なる。同じであることを要求すること自体が自然の摂理を理解していない証拠なのよ」と・・・ 賢さんは「彼女の人生は他のきょうだいと比べてつらくて、ハードなものだった。が、青春期において辛酸を嘗め尽くした経験があるからこそ、彼女には、わたしや他のきょうだいにはない輝きがあると、わたしは信じたい。」と書いています。 このエピソード以外にも、私たち生まれながらの日本人が経験したこともない壮絶な人生を生き抜き、更に成長を続ける賢さん。そんな賢さんやご家族の皆さんの人生から勇気を貰える本です。
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日本と言う生活水準の高い国に住んでいると感じることができないが,我々の日常生活には幸福に満ち溢れいている。 筆者は旧サイゴン(ベトナム共和国)の出身であり,ボートピープルとして日本に帰化している。 水道,電気と言った基本的なインフラが整っていることが当たり前になってしまっている...
日本と言う生活水準の高い国に住んでいると感じることができないが,我々の日常生活には幸福に満ち溢れいている。 筆者は旧サイゴン(ベトナム共和国)の出身であり,ボートピープルとして日本に帰化している。 水道,電気と言った基本的なインフラが整っていることが当たり前になってしまっているが,世界中にはまだまだそれらが当たり前ではない人々が多くいると言う事を理解しなければいけないね。 頭では理解しているのだが,実感するのは難しい。。
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私がベトナムを訪れた時に発行された本で、あのとき現地の方々から聞いた話を思いだした。専門的なレビューは言えないけれど、日本は生きやすい国で当たり前の幸せがあると思った。これだけ恵まれてる日本で幸せを感じられないのはもったいない、損してるとさえ感じた。
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日本を外からの目線で捉える助けになるかと思って読んだ。 一助にはなったが、とりたててそれが主というわけでもない。 著者はベトナム出身で日本に帰化した。ベトナムでの生活の体験談や家族との話などは、「日本を」というより、「自分の生活を」改めて見つめさせてくれる。 一読の価値はある。
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[ 内容 ] わたしはボートピープルだった―。 サイゴンに生まれ、七回の亡命失敗の後に合法難民として日本に移住。 その後、言葉の壁や経済的苦境を乗り越えて医師となった著者の目に、日本はどう映っているのか。 蛇口をひねれば水が出てくる、親子が一緒に暮らせる、健康保険が存在している…...
[ 内容 ] わたしはボートピープルだった―。 サイゴンに生まれ、七回の亡命失敗の後に合法難民として日本に移住。 その後、言葉の壁や経済的苦境を乗り越えて医師となった著者の目に、日本はどう映っているのか。 蛇口をひねれば水が出てくる、親子が一緒に暮らせる、健康保険が存在している…日本には私たちが気づいていない数多くの幸福がある。 波乱に満ちた人生を送ってきた著者が日本を見つめる、優しくそして鋭い眼差し。 [ 目次 ] 水の幸福 ミネラルウォーターの価値 塾に通いたかったわたし 貧乏に感謝するとき 果物と友人の選び方 親と子は与えあう 略奪の誘惑 ジャングルで暮らした父と姉 日本という異国 東欧から逃げた友人たち 税金を払える喜び 十代の自立心 歌手になりたかった頃 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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最初に断っておくが,サービス貿易とは何の関係もない本である。どういう本か評するのは難しいが,随筆のようなもの。しかし,期待するような,亡命して医師となり日本国籍を取得したベトナム人のそれではない。 著者自身が述べているが,おそらく私の親が読んでも著者に対して「あなたは本当にご...
最初に断っておくが,サービス貿易とは何の関係もない本である。どういう本か評するのは難しいが,随筆のようなもの。しかし,期待するような,亡命して医師となり日本国籍を取得したベトナム人のそれではない。 著者自身が述べているが,おそらく私の親が読んでも著者に対して「あなたは本当にご両親に大事に育てられたのね」というだろう。その言葉の裏には,なかなか自分ではなしえない,心の持ち方を含めた何かを供えていることへの賞賛であり,「家族」という社会におけるパターンメンテナンス機能が働いていることを感じさせる,今の日本社会から失われつつある「古き良き何か」が感じられるからだろう。 だからといって,本書は不思議と説教じみた感じが無く,外国から就中難民としてきたものとして日本社会を指弾するモノでもない。敢えていえば,唯一それが感じられたのが,皆保険制度の隙間についてだが,それとて義務と権利の関係についてきちんと指摘している。 ベトナムから政治亡命し,日本で医師となった生い立ちが随所で触れられてはいるが,触れるにとどまり,スペクタクルあふれる亡命のシーンや,医師になるに当たっての様々な困難を乗り越える様が書かれているわけではない。という意味で読者の期待を裏切るが,いい意味での裏切りだろう。 日本人の感覚と通じるのは,やはり大乗仏教の国から来たせいだろうか?サービス貿易に引きつけて書けば,やはりこういう感覚を備えたお国柄は日本社会との親和性に富んでいるといえないだろうか。とはいえ,著者はカトリックのようだが。
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