こちらの事情 の商品レビュー
+++ 『荷物の順番』―「老人介護施設に預けることにしたから、母を送り届けてほしい」。兄に頼まれ、正文は辛い役目を任される。割り切れず、思い悩む正文に、母は諭すように言う。「正文、人の手はふたつしかないからね。もっと大事なものができれば、先に持ってたものは手放さなきゃならない。世...
+++ 『荷物の順番』―「老人介護施設に預けることにしたから、母を送り届けてほしい」。兄に頼まれ、正文は辛い役目を任される。割り切れず、思い悩む正文に、母は諭すように言う。「正文、人の手はふたつしかないからね。もっと大事なものができれば、先に持ってたものは手放さなきゃならない。世の中は順番なんだから」それでいいんだよと。当日、施設の車寄せに着き、いよいよ万感胸に迫った正文は―自分の中の「いい人」にきっと出会える作品集。 +++ 「靴ひもの結び方」 「妻のパジャマ」 「荷物の順番」 「葡萄の木」 「晴天の万国旗」 「甘噛み」 「短い通知表」 「福は内」 +++ もう若くはない世代が主人公の短編集である。衰えてくる親との関係、可愛いだけでは済まない子どもたちとのかかわり、解っているようで解らない、近くて遠く遠くて近い夫婦の関係。しあわせも重荷もそれなりに抱えた主人公たちが、日々を暮らし、生きている姿は、不器用でも下手くそでも微笑ましい。周りがあって自分があるということを改めて思わされる一冊でもある。
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特に印象に残るお話というわけではないが、さらっと読めて、なんとなく「いい感じ」のお話が集まってる本。
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通知表とキャッチボールの話もよかったけど、最後の話が一番好き。おばあちゃんが語った手の話には優しさが詰まっていて妙な説得力があった。
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表紙裏 愛の消えた生活、ままならぬ人生・・・でも、人は努力する。そこにドラマが生まれる。「どの物語にも最後は“光”を残した。“救い”と言い換えてもいい」(著者あとがきより)。『晴天の万国旗』は数々の試験問題に、そして『荷物の順番』『短い通知表』『福は内』はラジオドラマの原作に選ば...
表紙裏 愛の消えた生活、ままならぬ人生・・・でも、人は努力する。そこにドラマが生まれる。「どの物語にも最後は“光”を残した。“救い”と言い換えてもいい」(著者あとがきより)。『晴天の万国旗』は数々の試験問題に、そして『荷物の順番』『短い通知表』『福は内』はラジオドラマの原作に選ばれた、珠玉の短編集。「人生捨てたもんじゃない」――平凡かつ楽ではない毎日の中に希望を見いだす、真正面からの家族小説です。 目次 晴天の万国旗 葡萄の木 甘噛み 短い通知表 福は内 靴ひもの結び方 妻のパジャマ 荷物の順番
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ラジオドラマっていいですよね。 最近はラジオなんてほとんど聞かないけど、若かりし頃は夜はラジオを聞きながら勉強という定番スタイルでした。 テレビの映像があると、俳優のイメージが重なってしまうけど、音だけの世界だと、自分の思いや経験が頭の中で映像となって自分だけの世界が広がる。...
ラジオドラマっていいですよね。 最近はラジオなんてほとんど聞かないけど、若かりし頃は夜はラジオを聞きながら勉強という定番スタイルでした。 テレビの映像があると、俳優のイメージが重なってしまうけど、音だけの世界だと、自分の思いや経験が頭の中で映像となって自分だけの世界が広がる。 本を読んでいるのとはまた違う、声優さんの声の感じや、BGMでその情景が浮かぶような、とってもいい感じがしますよね。 この本はラジオドラマにもなったという、短編集だが、とても身近であったかい雰囲気のするものでした。 自分と同じ頃合の年代の主人公の、悲喜交々の物語がやさしく流れていく。 そんな気持ちのいい本でした。
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家族のあったかくなる短編集。葡萄の木の話が一番好きです。前作に続き、この本もすごくいいですね。次回作も読みたくなりました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
購入:Shin(2012.2.29) やられまくりの短編集。 ちょっと今の家庭環境に似た話もあって少し共感しました。 このシリーズには泣かされっぱなしです。 古野:返却(2012/12) 泣けます。
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前作といえる「家族の言い訳」を心地よく読み終えて、期待を込めたこの作品。 そこそこの暖かさを感じさせてくれるが、「家族の言い訳」ので気が良すぎたということなのか。 とはいえ、人生半ばを過ぎたごく普通の人々のごく普通の悩みが目をそらすことなく描かれている。 そして彼らは明快な解決は...
前作といえる「家族の言い訳」を心地よく読み終えて、期待を込めたこの作品。 そこそこの暖かさを感じさせてくれるが、「家族の言い訳」ので気が良すぎたということなのか。 とはいえ、人生半ばを過ぎたごく普通の人々のごく普通の悩みが目をそらすことなく描かれている。 そして彼らは明快な解決は得られないものの一筋の光明を得て先の人生を歩み出すことになる。
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前作「家族の言い訳」の続編らしい。今回は前回より登場する主人公の年齢が高めで、人生を折り返し始めた40代、50代の日常が題材。 なのに、この作品の方が心に響いたっていう!笑 短い通知表 福は内 靴ひもの結び方 荷物の順番 あたりが好きだったなぁ~♪ 「何かを得れば、...
前作「家族の言い訳」の続編らしい。今回は前回より登場する主人公の年齢が高めで、人生を折り返し始めた40代、50代の日常が題材。 なのに、この作品の方が心に響いたっていう!笑 短い通知表 福は内 靴ひもの結び方 荷物の順番 あたりが好きだったなぁ~♪ 「何かを得れば、何かを手放さなければならないし、反対に悩み苦しんだ末、何かを手放すことで、別の大事なものを守ることもある。」 「なにか
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『家族の言い訳』に続き、森浩美さんの家族シリーズ2作目。 こちらも家族をテーマにした短編集なのですが、 『こちらの事情』は『家族の言い訳』よりも 少しばかり主人公の年齢層が上がっています。 さくさく読める文章なのですが、 1つ1つの話が心にぐっと来るので 読み終えるのが惜しく...
『家族の言い訳』に続き、森浩美さんの家族シリーズ2作目。 こちらも家族をテーマにした短編集なのですが、 『こちらの事情』は『家族の言い訳』よりも 少しばかり主人公の年齢層が上がっています。 さくさく読める文章なのですが、 1つ1つの話が心にぐっと来るので 読み終えるのが惜しくなってしまいます。 素直になること、人(この作品で言う家族)を大切にすること、 普段それらを否定した生活を送っているわけではありませんが、 この作品を読むと「はっ」とさせられます。 どれも劇的な展開はないのですが、どんな状況下でも 前向きになれるような光があるので、読んでいて優しい気持ちになれます。 ちなみに、作品中の「晴天の万国旗」は入試問題に、 「荷物の順番」「短い通知表」「福は内」はラジオドラマの原作に選ばれたんだそう。
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