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対話でわかる痛快明解経済学史 の商品レビュー

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2024/10/03

経済学史という書籍を読んだことがなく、高校は日本史専攻、アダムスミスは、そう言えば30年ほど前に中学の世界史で聞いたような…というレベルわたしが大学院の講義で経済学史を学ぶ予習で手に取りました。 当たり前でしょうが、経済学史はミクロ経済学やマクロ経済学に繋がっていることがよく分か...

経済学史という書籍を読んだことがなく、高校は日本史専攻、アダムスミスは、そう言えば30年ほど前に中学の世界史で聞いたような…というレベルわたしが大学院の講義で経済学史を学ぶ予習で手に取りました。 当たり前でしょうが、経済学史はミクロ経済学やマクロ経済学に繋がっていることがよく分かりました。マクロやミクロをより理解する上で、経済学史は興味深いですね。まだまだ足りないと思いますが、参考になりました。

Posted byブクログ

2018/07/27

最近では目覚ましい活躍を見せている数理マルクス経済学者(兼ニューケインジアン)の松尾匡による経済学史の本。本書では、スミスに始まりフリードマンまで八人の経済学者が取り上げられており、古典派経済学から現代経済学が対話方式で紹介されている。 各章の出来はかなり差が激しい。リカード、...

最近では目覚ましい活躍を見せている数理マルクス経済学者(兼ニューケインジアン)の松尾匡による経済学史の本。本書では、スミスに始まりフリードマンまで八人の経済学者が取り上げられており、古典派経済学から現代経済学が対話方式で紹介されている。 各章の出来はかなり差が激しい。リカード、マーシャル、ケインズ、ヒックスを扱った章はよくできている。特にリカードの章では、差額地代説と彼の穀物法反対の結びつきがクリアに説明されており、今まで差額地代説があまり理解してなかったが、ようやく理解できた。マーシャルの章での需要・供給曲線の導出も見事である。反面、ジェボンズ、メンガー、ワルラスのいわゆる限界革命トリオを扱った章の出来は酷い。ワルラスの学説を説明する際のビー玉とメンコの例が異常に分かり難かった。ここは素直に数式で説明すべきだろう。最終章の現代経済学を扱った章は、松尾匡の独自見解が満載であり、この章は好みが分かれると思う。 全体の感想としては、対話形式がそれほど上手くはいってないと感じられた。本書では数式を使ってないので、却って分かりづらい。最小限の数式は使うべきだったのでは? 後半は松尾匡の独自の見解がかなり入っているので、経済学史の始めの一冊としてはあまり薦められない。経済学史に興味ある人は、根井雅弘『入門 経済学の歴史』(ちくま新書)や橘木俊詔『経済学 課題解明の経済学史』(朝日新聞社)などオーソドックスな経済学史本を先に読んだ方がいい。本書はマクロ経済学やミクロ経済学をある程度は勉強した向けであろう。 評点: 6.5点 / 10点

Posted byブクログ

2013/12/21

経済史ゼミの課題のために近所の爺さんに話を聞きに行ったら、そのテーマにあった過去の経済学者を降霊させて語ってくれたという設定で話が進む。 でてくる学者は順番にスミス、リカード、マルクス、ワルラス、マーシャル、ケインズ、ヒックス、フリードマン。 流れとしては降霊した学者がその時代の...

経済史ゼミの課題のために近所の爺さんに話を聞きに行ったら、そのテーマにあった過去の経済学者を降霊させて語ってくれたという設定で話が進む。 でてくる学者は順番にスミス、リカード、マルクス、ワルラス、マーシャル、ケインズ、ヒックス、フリードマン。 流れとしては降霊した学者がその時代の解釈を語り、ゼミの教授が現代の解釈を付け加えるといった感じ。 市場メカニズムの評価、経済学的発想vs反経済学的発想、創始者か統合者かの3つの軸を元にそれぞれ主張を読み解く。 経済学的発想は ・経済は人間の意図でコントロールできない ・取引は互いに得をする ・他者との比較ではなく自分の効用を求める 反経済学的発想は ・経済はコントロールできる ・世界はゼロサムゲーム(みんなが得をするなんてのは無い) ・絶対値より相対値(他者との比較)が大事 この基準は著者によるもの 分かりやすさ、親しみやすさと陳腐さは紙一重だなーって感想。 評価軸が分かりやすくなっているのでそれぞれの主張の違いが読み取りやすいし、経済史の大まかな流れが丁寧に解説されてると思うが、後半に進むほど著者の考えが色濃く出ているので他の本との読み比べは必要だと感じた。

Posted byブクログ