アナウンサーは愛を告げる の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
友人の結婚式で、高校の同級生・有賀慶一郎と再開した池上。 有賀は高校卒業後、突然アメリカに留学してしまい、音信不通となってしまった相手だった。 その有賀は、現在、今をときめく人気アナウンサーになっていた。 久々の再会を喜ぶ池上だったが、どうやら有賀は池上が結婚しているという誤解をしていたことがわかる。 誤解が解けると、有賀は「わざわざお前を避ける必要はなかった」と意味のわからないことをつぶやく。 池上は、その言葉を聞き逃してしまうが、その帰り道、二人だけで飲みに言行った先で、有賀に「お前を口説きたいと思っている」と告げられ、長年の想いを告白される。 そのことに嫌悪感を感じなかった池上は、そのまま有賀と一晩をともにしてしまう。 翌朝目覚め、抱かれてしまった自分に青ざめる池上だったが、有賀は真摯な熱い視線と甘い淫らな声で「もう、絶対に逃がさない」と囁く。 焦った池上は、そのまま有賀の前から逃げ出してしまい、しばらく携帯にも出なかったが、今度は有賀が店まで訪ねてきて、ついには隣にまで引っ越してきてしまう。 というような話でした。 有賀は高校生の時の池上の、何気ない一言に救われていて、その時からずっと池上のことを思い続けている。 一方の池上は、再会した有賀に熱心に口説かれると同時に、自分の仕事の愚痴を親身に聞いてくれた上、思いがけなく自分を見ていてくれたことに気がついて自然に惹かれていく、という感じで、とてもゆったりした自然な話でした。 この作者さんの話を以前、2冊ほど読んだことがあって、その時は、もしかしたらこの作者さんの文体とか苦手かもしれない……と思ったんですが、その本よりもだいぶ後に出たこの本は、その気になるところがなくなっていて、面白く読むことができました。 お互いの外見や中身だけじゃなくて、人間としての姿勢や、仕事に対する姿勢を聞くうちに強く惹かれていく感じがとてもよかったです。
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読み直しに耐える本ですな。いい本は、もっと続きが読みたいよ。というか、終わりが足りないというか。そういえば、終わりのタバコエピソードは唐突でないほうが好きなんだが、作者がタバコを吸うのかな。
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