1,800円以上の注文で送料無料

かくして冥王星は降格された の商品レビュー

3.7

14件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    6

  3. 3つ

    4

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2022/01/16

この書籍は、2006年の国際天文学連合にて「それまで第9惑星」だった「冥王星」の扱いと言うか分類が決まった。 その原因の一つが「冥王星」より若干大きい惑星「エリス」によって、「冥王星」の扱いが決まった。

Posted byブクログ

2019/07/15

冥王星がどのような経緯によって惑星から準惑星に「降格」 されたのか。科学的な経過、反応だけでなく、社会の─特に 発見者がアメリカ人だったことから、日本人には想像も出来 ないくらい冥王星になじみのあったアメリカの─反応も取り 上げ、「冥王星事件」の顛末のすべてを教えてくれる本。 そ...

冥王星がどのような経緯によって惑星から準惑星に「降格」 されたのか。科学的な経過、反応だけでなく、社会の─特に 発見者がアメリカ人だったことから、日本人には想像も出来 ないくらい冥王星になじみのあったアメリカの─反応も取り 上げ、「冥王星事件」の顛末のすべてを教えてくれる本。 それまで「惑星」に明確な定義が存在していなかったという 意外な事実。

Posted byブクログ

2013/10/05

冥王星は惑星でなくなってから時間がたっている。なんで惑星じゃないのかあまり意識していなかったが、改めて知ることができた。  アメリカではプルートと呼ばれディズニーのキャラクターと重なり論争になったようだ。降格に反発して法律で惑星と認定している州もあるなどは驚きだ。iPadのアプリ...

冥王星は惑星でなくなってから時間がたっている。なんで惑星じゃないのかあまり意識していなかったが、改めて知ることができた。  アメリカではプルートと呼ばれディズニーのキャラクターと重なり論争になったようだ。降格に反発して法律で惑星と認定している州もあるなどは驚きだ。iPadのアプリでも普通に冥王星は存在していた。 標準化戦争というのはどの世界でも大変なようだ。

Posted byブクログ

2012/08/05

 冥王星は昔から奇妙な「惑星」だった。軌道はいびつだし地球の衛星である月よりも小さい。でも、太陽の光の届かない太陽系の端っこで、カロンという衛星をつれて健気に公転している。幼かった僕は学校の図書館で図鑑を眺めながらそんな異端の惑星をイメージしていた。  そんな冥王星が一躍脚光を...

 冥王星は昔から奇妙な「惑星」だった。軌道はいびつだし地球の衛星である月よりも小さい。でも、太陽の光の届かない太陽系の端っこで、カロンという衛星をつれて健気に公転している。幼かった僕は学校の図書館で図鑑を眺めながらそんな異端の惑星をイメージしていた。  そんな冥王星が一躍脚光を浴びたのは2006年。8月にチェコのプラハで開催された国際天文学連合(IAU)で冥王星が「惑星」としての地位を追われ、「準惑星(dwarf planet)」とされたのだ。  その様子は日本でも大きく報道されたが、扱いとしては「科学ニュースの面白いトピック」といった感じで、まあ何か難しい事はよくわからないが、こういう感じで議論は進行しているらしい、といったニュアンスで報道されていたように思う。  しかしアメリカ国内ではもっと大きな論争を巻き起こしていたという。なにせ、冥王星は唯一アメリカ人が発見した「惑星」だったからだ。  科学的良心を訴える派、冥王星に同情的な派、そしてアメリカのプライドを堅持したい派、論理的な意見、感傷的な意見。いろいろな考えが噴出し大論争へと発展。本書はそんな喧々諤々の狂想を、騒動の中心にいたニューヨーク・ヘイデンプラネタリウムのニール・ドグラース・タイソン博士が機知とユーモアたっぷりに描き出すノンフィクション、そう、「冥王星事件簿」である。  本書を読んでいて感じるのはアメリカの人々の冥王星への愛着である。まあ著者が学者なので周りにそういう人が多いのかも知れないが、小学生たちが「冥王星が惑星じゃないなんて言わないで!」なんて手紙を送ってきたりするのだから、やっぱりその愛着は日本とは比にならないようだ。冥王星に友達がいなくなるのは可哀想!という訳だ。  「プルートー(pluto)」という可愛いらしい英語名もアメリカの子供たちに人気がある理由の1つだろう。この名前も11歳の女の子が提案したものだというから、やはり子供たちに人気があるのも納得なのだ。ディズニーでおなじみ、ミッキーのペット・プルートも、この星との明確な関係は言及されていないが同時期にデビューしているし、94番目の元素プルトニウムの名前はこの星の名前から取られたのだ。  「冥王星」といういかつい名前がつけられた日本ではこの星にこういう愛着はあまりないように思う。僕は個人的には強そうでカッコイイから好きなのだが、まあそれでも確かに愛着とはちょっと違うな(ちなみに話は逸れるが、plutoを日本語に翻訳するとき「幽王星」という名前も考案されていたそうだ。これは怖い)。  本書の著者タイソン博士はその勤務先ヘイデンプラネタリウムにおいて冥王星を地球や木星といった他の惑星とは別に展示していた事から2001年頃にアメリカで様々な批判を浴びた人物(苦難の時代だったらしい。それを考えると今は隔世の感がある)。そのため今回の騒動についても克明に記録している。  とはいえタイソン博士の特筆すべきところはその語り口にわかりやすさとユーモアを忘れないところ。本書中には豊富な資料が収録されているが、冥王星を歌った歌や冥王星騒動をコミカルに風刺したマンガなど初心者にも面白く読める資料を多く収録しており、実際のところそれらを眺めているだけでもとても楽しい。  そもそも冥王星が惑星としてそれまで扱われていたのは実は「惑星」の定義が明確になされていなかったためである。太陽系の深部まで観測できるよう技術が向上し、太陽系外縁に次々と天体が発見され太陽系が広がった今、「惑星」の定義をしっかりした上で冥王星の処遇を決めることは天文学と科学の前進に不可欠なものだ。本書にはその過程が記されている。  しかし、専門的になりすぎずこのような科学的啓蒙書を著すのはセンスが必要だ。口絵にはロケットや天体写真に混じって、ディズニーのプルートとタイソン博士の2ショット写真のほか、パサデナで開催された科学者たちによる「冥王星追悼パレード」の様子など楽しそうな科学者たちの様子が掲載されており、とっつきにくい科学に対する僕らのイメージをきっと変えてくれる。  この本では、冥王星をめぐる一連の騒動を通して科学のあるべき姿や人々の思い入れを考えさてくれる。しかもときどきギャグを挟んで笑わせてもくれる。  そしてもちろん、「準惑星」へと格下げされた今も冥王星は今までと変わらず太陽を巡っている。遠く地球に暮らす人類の大騒ぎなどどこ吹く風だろう。そう、冥王星は昔から太陽系辺境の星などではなかった。もうずっと昔から太陽系の外側に暮らす大家族たちのリーダー格だったのだから。

Posted byブクログ

2012/05/09

小難しい数式などがまるでないので、用語だけなんとかわかれば読み進められる、文系でも大丈夫な一冊。 冥王星降格時、(特にアメリカで)どれだけ反響を呼んだかが書かれていて、そのほとんどが感情論なのが面白い。 装丁も素敵だよね。 みんな冥王星を愛していたんだねえ。

Posted byブクログ

2011/10/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2008年7月、IAU(国際天文学連合)の委員会で冥王星は正式に「惑星」から外され、「冥王星型天体(プルートイド)」の一部として「準惑星」に降格された。著者はこの決定がなされる前の、天文学者たちの一連の動きを当事者として追っている。 門外漢として客観的に見れば、「惑星」を定義すること自体、不毛なことのように思えてしまう。まして冥王星がどう分類されようが、どちらでもいいことではないのだろうか。冥王星やそれ以外に太陽の周りを周回する天体について、いろいろ記述されているので勉強にはなった。

Posted byブクログ

2011/05/21

冥王星の降格についての経緯がひととおりわかる本です。 「惑星」の定義が時代とともに変化して(より具体的になって)いく様子は、まさに科学が発展していく様なんだと思いました。 本の後半は、冥王星の降格についての人々の反応が紹介されています。ユーモアのあるアメリカンな皮肉はなかなか面白...

冥王星の降格についての経緯がひととおりわかる本です。 「惑星」の定義が時代とともに変化して(より具体的になって)いく様子は、まさに科学が発展していく様なんだと思いました。 本の後半は、冥王星の降格についての人々の反応が紹介されています。ユーモアのあるアメリカンな皮肉はなかなか面白かったです。

Posted byブクログ

2010/09/07

アメリカ人の冥王星への愛着度が判る本。 日本人には、太陽系9番目の惑星としか認識が無い冥王星ですが、アメリカでは「冥王星の降格」は、大問題だったようです。 何故かと言えば、この元惑星はアメリカ人が発見した唯一の惑星だったからで、ディズニーのキャラクターの名前としてもその名前が...

アメリカ人の冥王星への愛着度が判る本。 日本人には、太陽系9番目の惑星としか認識が無い冥王星ですが、アメリカでは「冥王星の降格」は、大問題だったようです。 何故かと言えば、この元惑星はアメリカ人が発見した唯一の惑星だったからで、ディズニーのキャラクターの名前としてもその名前が使われたほど「愛された星」だったからです。 この本では、降格させてしまった当事者の一人である著者が発見から惑星降格までの経緯と、何故冥王星が惑星として相応しくないか、冥王星はアメリカ人にいかに愛されていたかを紹介しています。 冥王星は日本人には馴染みが薄い星ですが、実はエピソードに溢れた魅力ある星だったのですね。 現在、NASAの探査機が冥王星に向かっており、数年後にその全体像が明らかになるそうです。打上げた時は、「惑星」に向かっていたはずの探査機ですが、残念ながら「惑星探査機」の座からも降格されてしまいました。

Posted byブクログ

2010/05/04

日本ではあまり話題にならなかった出来事でしたが、国が違えばえらく違うんだなと感じました。 惑星についてずいぶん詳しくなれました。

Posted byブクログ

2011/09/20

そういえば ミッキーの犬はプルートだったなぁアメリカ人はこんなに冥王星に執着したのかと びっくりしました

Posted byブクログ