麝香魚 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
じわじわ沁み込んでくる不穏さに落ち着かなくなっている間に一話が終わる。幻想文学っぽさもあって好きな空気でした。 何かに失敗したと思ってる猫飼ってた女性が大抵主人公なので、作者が投影されてるのかなと思ったりもしました。結末がハッキリ描かれないお話も好みです。「麝香魚」も「コミューン・湯の底」もこの先死ぬエンドでは?みたいなのが良い。 タイトルが印象的で読んだのですが、あとがきの「弟・山中崇」に(…俳優さんの?)となり、Twitter検索したらオカルトUFO作家さんみたいになられてて凄くびっくりしました。興味湧きます。
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短編集で、すべてこれからどうするのか、という所で終了しています。 とはいえ、続きが気になる! という終わり方ではなくて これからどうするつもりなんだろう…? という程度。 特に気にならない終了の仕方というのと さらさらっと読める文章です。 本の題名になっている話だけが、やたらに...
短編集で、すべてこれからどうするのか、という所で終了しています。 とはいえ、続きが気になる! という終わり方ではなくて これからどうするつもりなんだろう…? という程度。 特に気にならない終了の仕方というのと さらさらっと読める文章です。 本の題名になっている話だけが、やたらに不思議な感じでした。
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麝香魚というタイトルと帯の白石一文の言葉を読んで興味を持ち借りてみた。 同時期に読んだその時までサヨナラが必然のようなら、この作品はすべて偶然のように起きていく事が描かれているのではないかと思う。 まったく関わりの無い世界に思えるのに、自分の現実とどこか結び付くような一瞬もあ...
麝香魚というタイトルと帯の白石一文の言葉を読んで興味を持ち借りてみた。 同時期に読んだその時までサヨナラが必然のようなら、この作品はすべて偶然のように起きていく事が描かれているのではないかと思う。 まったく関わりの無い世界に思えるのに、自分の現実とどこか結び付くような一瞬もある不思議な作品。文章に隙がない。 短編小説のタイトルに付いている話は大抵一番後の印象があったけどこれは一番始めに持ってきてあって、麝香魚から受けた印象を次へ次へ継いでいけるのがよかった。 しかしどの作品も大人の女性という雰囲気があり、常時私は爪先立ちであった。
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