火の魔法陣(下) の商品レビュー
追悼のつもりで、大昔(30数年前かな)読んだことのあるこの本を再読。 面白かった記憶があったんだけど、今読むと、昭和マッチョ:セクハラ、パワハラ、超過労働、女性が出てくると必ず入る差別的発言…まさに全ページ、この手のものが「社会の常識」として出てくる。 そしてそれがキーとなって物...
追悼のつもりで、大昔(30数年前かな)読んだことのあるこの本を再読。 面白かった記憶があったんだけど、今読むと、昭和マッチョ:セクハラ、パワハラ、超過労働、女性が出てくると必ず入る差別的発言…まさに全ページ、この手のものが「社会の常識」として出てくる。 そしてそれがキーとなって物語が進行するので、読んでいて本当に辛かった。 しかも、これらが誇張じゃなくて、本当にこんなだったという当時の空気を思い出し、またしんどかった。 赤旗に連載してたそうなので、社会風刺を込めて書かれてたのかなあ。でもこの頃の「社会」は男性社会で、女性は含まれてないんだよなあ。女性蔑視の方が気になって、社会派小説として読めなかった。 そんな感じだったので、物語に集中できずに途中でやめようかとも何度も思ったけど、ラストシーンだけ覚えていて、確認したかったので最後まで読んだ。 合ってた。ラストシーンだけ覚えていたのもわかる気がする。 ここから考えれば、日本も少しずつだけど良くなってはいるんだろう。希望をもとう。 直接内容とは関係ないけど、そう確認できた読書でした。
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