事例で学ぶ統合失調症援助のコツ の商品レビュー
事例は盛ってるんじゃないかと思うほど不思議な話が多い。たしかに世の中広いから色々な人がいるわけで、大変な事例に遭遇しているのだなと思う。事例への解決の方法は大胆というかトリッキーというか、オーソドックスな解決法ではないのだろうなと感じる。著者は真摯に仕事をしてあるのだろうが、少し...
事例は盛ってるんじゃないかと思うほど不思議な話が多い。たしかに世の中広いから色々な人がいるわけで、大変な事例に遭遇しているのだなと思う。事例への解決の方法は大胆というかトリッキーというか、オーソドックスな解決法ではないのだろうなと感じる。著者は真摯に仕事をしてあるのだろうが、少しお調子者なのだろう。
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お世辞にも、一読する価値のある本とはいいがたいが、興味深いところはある。やはりある意味で現代的なことに非常に実利性が高い。著者からすれば、実利性がなければ、そんなもの机上の空論でしかない、あるいはそこまでいかなくとも、やはりそのような遅々としたものは役に立ちはしないといった具合な...
お世辞にも、一読する価値のある本とはいいがたいが、興味深いところはある。やはりある意味で現代的なことに非常に実利性が高い。著者からすれば、実利性がなければ、そんなもの机上の空論でしかない、あるいはそこまでいかなくとも、やはりそのような遅々としたものは役に立ちはしないといった具合なのだろうか?現場で第一線でやってこられた著者が言うことにはいちいち説得力はあるものの、やはり実利的すぎるし、結局のところ彼が相対している人は馬鹿ばかりだろうと思う。馬鹿ばかりというと、かなり飛躍しすぎてしまっているが、彼の口車にのせられているわけであるし、なんというか調子のいい人たちばかりである。それにやたらと空気を読む、みたいな言葉が出てくるし。著者いわく、統合失調症の人は空気がまるで読めないが、ケアワーカーは空気を読めなければいけないらしい。空気を読んであれこれの利害関係を調整するサービス業……まあ、そのとおりなのかもしれないけれど、なんだかなあと思うし、打算的すぎるし、まるで面白くない、なんていえば面白みを求めることがおかしいといわれてしまうのだろうか?そもそも、著者は外在化という概念をやたらと挙げており、責任を誰かのせいへとせずに、事象と人格を分けて事象へと責任を被せる、みたいなことを言っているのだけれど、自分へと責任を負わせられない人間にいったい何ができるというのか?おそらくは何もできはしないだろう。仮に誰かが自殺したとすればそれはそいつの選択なのである。その点に関しては、何もいえはしないし、間違っているなどという正義感の押し売りもしてはならない。結局のところ何もいえないのである。正しいも、間違っているも、何もいえない。精神分野で実利的に働きたい人にはそれなりに役立つだろうけれど、非実利的に働きたいと考える人からすれば、正直ところどころ鼻につく一冊。
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