特攻 絶望の海に出撃せよ の商品レビュー
志願か強制か、おそらく無形の圧力が。 特攻戦没者として名を留める陸海七千人の若人に死にたくて死んだ者は一人もいないでしょう。 笑って帰らぬ壮途にのぼり、心静かに発進した。 その若者たちの心中は。残された母は、家族は、妻は・・・。 渡辺大助 著「特攻」、2009.8発行。
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神風特別攻撃隊「敷島隊」 人間爆弾「桜花」 人間魚雷「回天」 「指揮官が死ねと命令し、部下がそれに従う。 そんなことが許されるべきでない。 民主主義の軍隊では絶対にありえない」 と外国人ジャーナリストは口にすると言う。 「死んでいった連中に対して、本当に申し...
神風特別攻撃隊「敷島隊」 人間爆弾「桜花」 人間魚雷「回天」 「指揮官が死ねと命令し、部下がそれに従う。 そんなことが許されるべきでない。 民主主義の軍隊では絶対にありえない」 と外国人ジャーナリストは口にすると言う。 「死んでいった連中に対して、本当に申し訳ない、 悪かったなあ、といつも心のどこかで思っています。」 と元・搭乗員は言う。 「特攻なんてものは統率の外道だよ」 と特攻の産みの親はもらす。 戦況が逼迫してきたとき。 どうして10代20代の人たちが こんなに追い詰められ、 自ら敵に体当たりしなければならなかったのか。 本書は、 写真がいくつも掲載されている。 特攻に向かう、 隊員たちの写真が何とも苦しくなります。 あんなに優しそうな笑顔を見せて 飛び立っていったんだなあって。 覚悟を決めていたんだなって。 私が言う「悲しい」と 以前に読んだ、戦時中に書かれた「悲しい」は 全然重みが違う。 上層部も、 決して自分は責任を取らなかった方もいれば 後を追った方もいるようです。 戦友の弟を回天に乗せ発進命令を下すとき、 桜花の搭乗員達が、愛しい人と仮祝言の契りを交わすとき、 なんとも言えません。 こんな現実があったなんて。
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68年前の日本に20歳前後で“十死零生”の責を負い、死んでいった若者達の記録。特攻で散った彼らも、そのように死ぬために日々生きてきたわけじゃない。彼らが守ろうとした国の未来が、今の日本。自分が無駄に生きていては、恥ずかしく、申し訳がない。
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