えむえむっ!(8) の商品レビュー
素直になっていく嵐子と素直になれない美緒先輩
前巻での嵐子の告白に端を発した形で進む第8巻である。太郎からのきちんとした回答を得ることなく過ごす嵐子。ドM体質改善の治療を加速させる美緒先輩。嵐子への本当の気持ちを思案しつつ自分の体質から臆病になる太郎。3人の思惑が交錯する中にあってその真意が語られずに進んでいく、少しだけ悶々...
前巻での嵐子の告白に端を発した形で進む第8巻である。太郎からのきちんとした回答を得ることなく過ごす嵐子。ドM体質改善の治療を加速させる美緒先輩。嵐子への本当の気持ちを思案しつつ自分の体質から臆病になる太郎。3人の思惑が交錯する中にあってその真意が語られずに進んでいく、少しだけ悶々とした展開である。辰吉の至極真っ当な正論に諭される太郎には「今更何を引っ込み思案になってんの」と微笑ましくもあるが、親友に相談して、その親友が真面目に助言を与え、それに感化される流れが好印象である。しかし、辰吉のその後がおマヌケで笑える。よりによってそれを砂戸家でやったらダメでしょうという恐ろしいオチである。その後、今の気持ちを嵐子にきちんと伝えて、一時期ギクシャクしていた関係の改善に成功してから嵐子がどんどん素直になっていくのが可愛らしい。後半ではとうとう合宿まで強行して太郎の体質改善を図ろうとする美緒先輩の真意が語られるが、これが本当に本当の真意ではないことをみちる先生も嵐子も察していながら美緒先輩だけが言い張る中になんとも複雑で奥深い心境の描写が見られる。もしかしたら美緒先輩は太郎への恋心に気付いているのかいないのか自分でもよく分かっていないようなところもある中で、ひとまず先輩として2人の幸せを祝福するポジションに立とうとするのだが、どうにもこのままでは終わらない、終われないような気がして仕方がない。美緒先輩の最後の爆弾発言で次巻以降、どのような展開を迎えるのか非常に興味をそそられる。このままでは美緒先輩がなんとも切な過ぎるのである。これまで他人のため、他人の幸せのためを第一に行動してきた美緒先輩が、おそらく初めてであろう自分のために行動できるのか、行動して良いのかが問われてくるように思えてならない。
DSK
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
バレンタインのアレからしばらく経ったあと ギクシャクする嵐子と太郎. そしてやたらと張り切る美緒. そんなわけで8冊目ですね. そろそろ太郎の変態っぷりに飽きてきた. ドMでハァハァのパートはそろそろ不要じゃないかな. それなり.
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個人的には嵐子を応援したいけど今回の終わり方ではもうひと悶着ありそうですね。帯にドラマCD企画とか書いてあった気がするけど…コレやってもいいの?(笑)
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前巻で嵐子に告白された太郎はどう返答するのか。どうやらこの件が引き金になって態度が急変した美緒。 後半で合宿をしますがここで大きな動きがあるようです。 2009・7・31 初版 259ページ
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